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病室に入ると言葉を失った。
「Aちゃん、、、。」
そこには僕が知っていた彼女の姿はもうなかった。
前までも細かったのにもっと細くなった体。彼女につながれる沢山の管。弱々しくなった彼女の姿を見ると頬を温かいものがつたった。
「ジンくんだよね?電話でも話したけどAの兄です。よかったら廊下で話しません?」
僕はそれに承諾してお兄さんと2人で廊下に出た。
「言わなくてもわかると思うけどA病気なんだ。
昔から持病を持っていて弱くて、、、。でもそれは薬を飲めば治るって言われてたんだ。そうなんだけどその持病のせいで他の病気を併発しちゃってね。
それがわかったのがジンくんと別れるって言ったタイミングだと思うんだ。」
その話を聞いてから僕は耐えられなかった。
涙が止まらなくて僕より辛いのはAやお兄さん親御さんのはずなのに僕は涙が止まらなかった。
『それであいつ余命宣告されたんだ。
その時点でジンくんに連絡すればよかったよね。ごめん。でも僕が君の存在を知ったのが最近なんだ。』
ああ。Aに似て人のことを考えるいいお兄さんだ。自分だって辛いはずなのに。
「最近になって夜泣いてるところを見たんだ。
そしたらジンくん会いたいって泣いててさ。そこでケータイをみて君に連絡したんだ。」
そこからもお兄さんと話を続けて分かったことは2つ。
彼女はいつ目覚めるかも分からないし目覚めないかもしれない。
そして余命は1週間だと__________。
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作者名:らら | 作成日時:2019年6月23日 1時