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「もう…大袈裟だよ大ちゃん…俺そんなつもりじゃ…」

「でも嫌なんだよ、…山田がいなくなんのは嫌なの」

「……」





山田が、仕方ないなぁ、って言うようにため息をつく。気付けば言っていたその想い。

ちゃんと、山田に届いているだろうか。

ちゃんとした意味で、届いているかな。




「…あー、さっむ、…」

「あ、これ」

「……は」




雨が弱まってきた頃、
山田が、ポケットから筒状の何かを取り出した。




「…折りたたみ傘、忘れてた」

「お前…」

「ちょ、ごめんごめん!ごめんって!ほら、使う?」

「使う?じゃねーよ!普通忘れねぇだろ!」

「へへっ、!」




堤防に座っていた山田が立ち上がって傘を広げる。

紺色無地の目立たない傘なのに、
何故か、傘を差す姿でさえ様になっているのは山田だからなのだろうか。




「行こ、大ちゃん」

「…あー、ほんと山田って謎、」

「ふふ、よく言われるー」




2人で傘の中に入って、家へと歩き出す。

山田に雨がかからないように傘を山田側に傾けてみたりもする。




「大ちゃん、もしかして俺が海に飛び込むとでも思った?」

「そういう顔してた」

「だからあんなに焦ってたのかぁ」

「…何してたんだよ、あんなとこで」




傘を大事そうに両手で持つ山田

俺の顔をちらっと見て、何故かまた、微笑む




「浸ってた」

「は?」

「思い出にね、浸ってた」




意味ありげなその言い方が、妙に気になった。








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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした!arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました! (2021年4月23日 14時) (レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます( ; ; )はい!待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました!今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね! (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます!もし宜しければ番外編等書いて欲しいです! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年6月4日 8時

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