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その日はそんな大雨のまま夜を迎えた。

今日部屋に閉じこもったままだったな。
そろそろ下に降りよう。


時計を見ると、22時。

飯も食ってねぇのか、俺。




「山田ー、俺の飯って…」

「あ、大ちゃん!涼介、見てない?」

「え?」

「夕方からずっと帰ってこないんだよ、」




階段をおりた途端俺の方へ向かってきた雄也さんが、そう言った。

夕方から?こんな雨の中?




「店も、近所も回ったんだけどどこにもいなくて…」

「…」

「はぁ…こんな雨じゃ、そのうち風邪引いちゃう…」




山田がいない

そんな山田が行く場所



俺の中じゃ、一つだけだった




「雄也さん、伊野ちゃんと家で待ってて」

「え、」

「絶対見つけてくるから」




携帯だけ持って、山田から今朝返ってきたパーカーを羽織って家を飛び出した。

せっかく綺麗に洗濯されたパーカーがあっという間に、雨で染みを作っていく。

あーあ、勿体ない



そんなことを考えながらあの場所へ足を走らせた。

傘なんて持ってないから髪も服も顔も、靴も、
海の中へ入ったみたいにびしゃびしゃに濡れている。


山田よりも先に、俺が風邪引くんじゃないか。




そんなことを考えていると、見えてきた。


俺がパーカーを忘れた場所。
山田が、1人で空を見上げてた場所。



あの日と同じように、山田はそこにいた。







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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした!arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました! (2021年4月23日 14時) (レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます( ; ; )はい!待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました!今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね! (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます!もし宜しければ番外編等書いて欲しいです! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年6月4日 8時

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