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‥
「そんで、山田の話ってなんだったの?」
「…ん?だいちゃんと一緒!」
少し堤防から海を眺めた後、自然と家に帰る流れになってしまったせいで、山田の話を聞いていないことに思い出したんだけど。
俺と一緒、なんて嬉しいことを言う山田。
「はー、今日はよく寝れそう…」
「昨日寝れなかったの?」
「大ちゃんが帰る日近付く度にね…。でももうすっきりした。ありがとう大ちゃん」
「店忙しいんだから、ちゃんと休めよ?」
「わかってるー」
そう言って、先を歩く山田。
妙に山田の姿が明るく見える。
月でも出てるのかと空を見上げると、大きく光る月の周りで、この世界を照らすように眩しく散らばる星。
そんな星の中に、帯のような星の群れが見える。
「…今日、七夕だっけ」
「ん?ああ、そうだね」
「見て、天の川」
「……わぁ、…」
空を見上げて口を開ける山田の目が、星でキラキラと光る。
…そうだ、星。
「ね、山田」
「ん?」
「手出して」
「…?はい」
差し出された右手の薬指に、
今朝買った、星がモチーフの指輪を嵌める。
サービスで、指輪の裏には文字を入れられるらしく、キザっぽいけど、山田の名前を彫ってみたりして。
「…な、なに、」
「俺がいない間、寂しくないよーに」
「……」
「…山田?」
何も言わず、また空に目線を移した山田。
その横顔を見ると、真っ白な頬を一筋の線が伝う。
何も言わない、拭いもしない。
それなら、と。気付かないフリをして。
「…ちょっと星見てから帰ろっか、」
「うん、…」
山田の後ろに立って、抱きしめる。
腕に落ちる雫も、小さく聞こえる鼻を啜る音も、
後ろからだから、なーんも分からないフリをする。
綺麗だね、そう言った山田は、
回された俺の腕に、そっと手を添えた。
‥
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だんご(プロフ) - 綺麗な文章で素敵でした!arymちゃんと思いきや大好きなtkinも出てきて幸せでした。ありがとうございました! (2021年4月23日 14時) (レス) id: 75e27edd14 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 綺さん» ありがとうございます( ; ; )はい!待ってます♪ (2020年7月4日 10時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
綺(プロフ) - もえさん» 読んでいただいてありがとうございました!今のところ考えてないので何かいいお話が浮かべば書かせていただきますね! (2020年7月4日 6時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 完結おめでとうございます!もし宜しければ番外編等書いて欲しいです! (2020年7月4日 2時) (レス) id: 8a2ad34e00 (このIDを非表示/違反報告)
綺(プロフ) - 盟さん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2020年7月3日 12時) (レス) id: d4403408f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺 | 作成日時:2020年6月4日 8時