【銀魂】愛知らぬ少女【坂田銀時】 (ページ10)

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10話なぜこの局ができたのかページ10

京都についてから少し歩くと豪華な建物の前に着いた。まるで貴族の屋敷みたいだ。

私はその建物の中に入る。

中に入ると女の人が私のすぐそばに走ってきた。

「橘瑠璃華さんで間違いありませんか？」

嬉しそうにその女の人は聞いてきた。

「そうです。」

「私は局長の佐伯李世と申します。よろしくね。今から仕事の内容の説明に移るわ。」

そう言って佐伯さんは私の手を引いて最上階へ上がり、局長室と書かれた部屋に連れて行った。

「改めて災害被災支援局の局長を務める佐伯李世です。この度は仕事を引き受けてくれて

ありがとう。嬉しいわ。」

佐伯さんは笑顔で言う。

「いえ、私の方こそ雇ってもらってありがとうございます。」

「あら、この仕事志望で来る子少ないのよ？人の心は繊細だからね。そもそもなんでこの局があるか

簡単に説明させてもらうわ。日本は自然災害が多いの。特に地震ね。後今は戦後でしょ？やっぱり

被害があった人たちはまだ苦しんでるの。私もその中の一人。その時苦しんでる人たちを助けて支援

してくれるような仕事があったらいいなと思って局を作ったの。次に瑠璃華ちゃんの仕事内容を

教えるわ。瑠璃華ちゃんは自然災害の被害を受けた地域の人たちの心のケアや、戦争とかで家族を

失った人たちやその当時のことがトラウマとかになったりしてる人の心のケアを中心的にお願い

するわ。早速明日からやってもらうわ。ちなみに場所は全国各地その日によって変わったりするし、

お願いされたら何処へでも行くのよ。流石に外国はないけど。後出張の交通費、宿泊費は国から

出るから安心して。このくらいかしらね…何か聞きたいことある？」

質問か…特にないはず。

「大丈夫です。」

「じゃあ最後に一つ聞いていい？」

佐伯さんは楽しそうに聞いてきた。

「なんですか？」

「この仕事を希望した動機は？」

動機っていうのは理由とかと同じだよね？

「私は…物心ついた頃には親がいませんでした。その後拾ってくれた人が攘夷戦争の隊長で私は

戦争に行きました。そこでたくさんの人と少しだけ関わった時に自分からみんなと違うと感じ

ました。私は普通が分かりません。嬉しいとか、悲しいとか…そういう類のものがよく分からない

です。そして自分も分かりません。なんで生きてるのかも分からないんです。でも私はそれを知り

たいんです。ある人と約束したから。生きて全てを知るって。」