【銀魂】愛知らぬ少女【坂田銀時】 (ページ22)

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22話瑠璃華と震災孤児4 ページ22

「決めるのはあなたです。」

そう言われて萌音は微笑む。

「生きるわよ。あなたが教えてくれたその施設に行くわ。手続きとか一人でできそうにないから

手伝って欲しいの。」

「分かりました。」

その後瑠璃華は萌音の手続きを行い江戸の孤児院まで萌音を連れて行った。

「あなたと会えてよかった。ありがとう、瑠璃華さん。」

「私もあなたと会えてよかったです。近くに用事があるときは伺います。」

瑠璃華が会いに行くと言ってくれたのが萌音はとても嬉しくて笑顔になる。

「待ってるわ。いつまでも。」

瑠璃華の噂は災害被災支援局では収まりきらず銀時の耳にまで入っていた。時々新聞に載っている

のだ。銀時はそれをこっそり切り抜いてノートに貼って机の引き出しに入れて保管していた。

それを夜神楽が寝た後一人でゆっくりしてる時間に銀時はゆっくりと眺める。

時々記事と一緒に載っている瑠璃華は戦時中より成長を感じる顔になっていた。何も知らず、俺の

様子ばかり伺い暗い顔をしていた瑠璃華だったが新聞の写真の瑠璃華は白黒でもわかるほどキラキラ

としたまっすぐな目をしていた。もうその顔は一人の大人のようにも見えるがどこか少女のような

部分も残っている感じがする。

今話したら瑠璃華はどんなことを話してくれるんだろう。きっと俺の話を聞いて頷くだけじゃなくて

何か言ってくるはずだ。後自分の話も少しはしてくれるだろう。

でも俺は一応死んだことになってるんだよな……普通に生きてるけど。

一週間後、瑠璃華は久し振りに京都に帰っていた。

「瑠璃華の人気本当にすごいよ。最初坂本から感情は分からないとか言われて少し不安な部分も

あったんだけどアイツのいう通り何か持ってる子だったね。」

局長は私にお茶を出しながら喋る。

二人は久し振りだと言うことで局長室で話をしていた。

「なんかもうすっかりお姉さんだね。最初会ったときはまだまだ子供みたいな目だったのに。今は

もう立派な社会人って目をしてる。」

瑠璃華はお茶を一口飲んでから口を開く。

「大人には見えませんか？」

そう言われて李世は瑠璃華の顔を数秒見つめる。

「んー、大人に見えないこともないけど……でもなんかどこか成人はしてない！って言う感じの

雰囲気があるんだよ。」

やっぱりまだ大人にはなれないか。

「そうですか。局長は最近お元気でしたか？」

「もちろん！！」