108話 幸せそうな顔 ページ15
Aside
私はあの後救急車で運ばれたらしい
今は集中治療室に入れられている
機械の音だけが聞こえてすごく静かだ
寂しいな
銀時に会いたい
どうせもうすぐ死ぬことなんて私だって分かってる
貴「あーあ、死ぬのか」
本当に死にたくない
つい数ヶ月前までさっさと死ねばいいのにとか思ってたのにこんなに変わるなんて
想像してなかった
もっとみんなといたかった
病気を気にせずに楽しく過ごしてみたかった
そんなことを望んでしまう
ガチャッ
集中治療室のドアが開いた
開けたのは銀時だった
貴「銀時」
銀「余命宣告、最高で今日の夜だ」
やっぱりか今はもう昼の三時くらいだ
もうほとんど時間なんてない
そして最高でだから今すぐ死んでもおかしくない
貴「銀時、やっぱり死にたくなくなった。みんなと一緒に居たかった」
銀「俺は生きる気力なくしたAにこの短い間にそこまで変わってもらえるなんて
結構嬉しいけどな」
銀時はそばにあった椅子を持って来て私と向かい合わせで座る
貴「私さ、忘れてたんだ。人の温もりを、暖かさを
銀時、思い出させてくれてありがとう」
銀「礼を言われることなんざしちゃ居ねーよ」
銀時が私の頭をポンポンと撫でる
やっぱり暖かい。私はこの手が大好きだ
大きくて優しくて暖かい銀時の手が大好きだ
私は銀時の手を握る
貴「銀時、私は銀時と必ずまた会う。会いに行く
だから忘れないで私たちの人生は長い長い話で永遠に繋がってるはずだから
だから忘れないで」
銀時side
銀「忘れねェよ」
俺はAを抱きしめる
絶対忘れないし絶対忘れられない
Aは俺にとっては居なければならない存在だった
じゃないと今の俺は居ない
貴「ありがとう」
Aはそう言って笑う
優しい笑顔だった
今までに見せたことのないくらいに優しい表情だった
スルッ
俺の手を握ってたAの手が滑り落ちた
信じられなかった
こんなに早く死ぬなんて
俺は恐る恐るAの口元に手を近づける
鼻からも口からも息をしていなかった
そして、どんどん体が冷たくなっていっていた
顔はさっきのままのとても優しい表情だった
幸せそうな顔を死んでいた
銀「A、生まれて生きててくれてありがとうな」
俺はAをベッドに寝かす
そしてナースコールを押した
「どうしました?」
銀「坂田A、死にました」
「え?ちょっと待っててください!」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
44人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さな(プロフ) - 桜華さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2018年8月18日 22時) (レス) id: f0c1e5a8e2 (このIDを非表示/違反報告)
桜華 - ごっさ好きですヨ← 何故か神楽風wwいやでも本当に面白かったです!最初から読ませていただきましたが、夢主ちゃんの事を沢山の方々が大切に思われて居たんだなぁと思うととても胸が苦しくなります。最終的には生まれ変わって…っと本当に面白かったです! (2018年8月16日 20時) (レス) id: 98b8c85960 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 風華さん» ありがとうございました! (2017年12月25日 18時) (レス) id: 857f12fc4d (このIDを非表示/違反報告)
風華 - 完結おめでとうございます!さなさんの砂時計の命を読んで楽しませて貰いました。ありがとうございました!! (2017年12月23日 9時) (レス) id: 3c5562f198 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 風華さん» 頑張ります! (2017年12月12日 23時) (レス) id: 857f12fc4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さな | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kyo12271/
作成日時:2017年12月11日 22時