むあむあ。《cn×ar》

僕のモノ ページ22

大貴side




大｢＿＿でさ、…｣

侑｢ふふっ、でもそれはさ＿＿｣





帰り道でも俺らの会話が途絶えることは無かった



そういえば、こんなに心から笑ったのはいつぶりだろう



もうずっと、笑ってなかった気がした





大｢そーなのよ。んでさ｢大貴？｣｣





後ろから、聞き慣れた声がした



つい先週まで、一緒に暮らしてたあいつ





大｢涼…介｣





俺の持ってた紙袋が



大袈裟なくらい音を立てて落ちた





涼｢今までどこ行ってたの？｣

大｢ぇ…と…｣





突然の質問に声が出なかった



なんて答えればいい？どうするのが正解？



そんな中でも涼介はじっと俺を見つめていた





涼｢どこ行ってたの？こいつ誰？｣





冷たい目線で侑李を見た涼介は俺の腕を掴んだ





大｢…っ、｣

涼｢帰るよ、大貴｣

大｢やっ…｣

涼｢え？、｣





思わず掴まれた手を振り離してしまった



涼介は目を丸くし、ギョッとして俺を見た





涼｢なに？帰らないの？｣

大｢…、｣

涼｢俺らの家以外に、どこに帰るってのさ？｣

大｢それ…は…｣

侑｢僕の家に決まってんでしょ｣





ずっと黙って見てた侑李が、口を出した

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す