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「信じて…くれました？」
隆二の問いかけに(なんでこいつさっきから上目遣いなん？)俺は小さくうなづいた。
でもそんな簡単に信じられるもんじゃないで。
だけど…隆二が嘘言ってるようにも見えん。
この様子がおかしいのも演技とは思えんし、
そもそも、これが嘘だとして隆二が…この亡くなった女性のことをネタにするなんて非常識なことをするはずがない。
「ちょ…落ち着かせて。」
隆二(…えとなんてったっけな、名前…)の隣に深く腰を掛けて深呼吸をする。
深呼吸を繰り返したところで、隆二は相変わらずおねぇ座りで俺を上目遣いで見つめていて…
「なんで…隆二なん？」
って聞いた俺を見て隆二は自分の話を信じてくれたんだと思ったらしく…嬉しそうなほっとしたような顔をした。
「多分ですけど…私死ぬ前に「一度だけでもおみに会いたかったな、」って思ったんです。」
それを神様が叶えててくれたのかな？
なんて、またドアに目をやると頬を赤く染めた。
ちょっとキモイよ隆ちゃん…
、
「で、話をまとめると…、りゅ…じゃなかったAちゃんは三代目のファンで、」
うんうん、と俺の言葉に頷く隆二、の中のAちゃん24歳会社員。
「おみの事が好きだ…と。」
「えっ、えへへぇ〜恥ずかしい〜」
照れるぅと両手で顔を覆ってくねくねとする隆二を見て俺は何を言えばいいんだ…
「で、最後の願いを神様が？叶えてくれた？…で、隆二の中に入っちゃった？？」
「…ですかね？」
って聞かれたって分からん。
そりゃな、隆二に一番近いったら臣かもしれん。隆二になれば臣のこと毎日見放題♡かもしれん。でもな…？
なんか他にいい方法なかったんかい！しっかりせい神様よぉ！
「じゃあほら、愛しの臣くんに会ってこいや。握手でもハグてもして貰え。で、早く成仏せな。」
そんで、早くいつもの隆二に戻してくれ。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずが…目の前の隆二は「え？臣くんとハグとかほんとムリ！」
と真っ赤な顔で照れるのだ。
「とりあえず、廊下のおみちゃん呼ぶで？説明もせんとだし。」
おみだけやない、マネさんとか他のメンバーにも言わんと。あ、ヒロさん忘れたらいかんかった…
「おっ…おみくん…、そうですよね、説明しないとですよね…」
すーはーと今度は隆二が俺の隣で深呼吸を繰り返す。そして、意を決したかのように頬をペチンと叩いた。
(それ隆ちゃんのほっぺだから大事にして)
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作者名：kyle
| 作成日時：2018年3月11日 11時
