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なのに彼は、顔色ひとつ変えずに答える。
「俺はけっこう前から気付いてたけど」
「気付いてたの！？」
「俺のことが本当に好きなら、もっと別のやり方があるだろ
なりふり構わず攻め込んでくるあたり、俺へ対する復讐なんだろうなって」
どこまで冷静なんだろう。
私はてっきり、瑠璃子さんはおかしくなっちゃうほど渉さんのことが好きなんだと思ってたのに。
「だから、もう終わり」
彼はそう告げると、席を立つ。
「今夜は飲む？」
私の返事も聞かずにキッチンへ向かっていく彼の背中は、昨日までとはまるで違ってリラックスしていて、
微妙に猫背気味に冷蔵後を覗き込むその横顔は、微笑んでいるようにも見えた。
今夜はいつものワインフルボトルではなかった。
ワインをオレンジジュースで割って、冷凍ベリーを氷替わりに入れた、特製のサングリア。
「Aの体調もまだ戻ってないみたいだから
ちょっと軽めにしてみた」
彼に言われた通り、瑠璃子さんの件は終結したというのに食欲はないし体は怠いし特に、本当に体調はすぐれなかった。
きっと、ずっと緊張状態で過ごしてたから、急にリラックスなんてできないんだと思う。
結局、コンビニ弁当だってほとんど残してしまった。
「すきっ腹はよくないから」
って、彼が簡単に作ってくれたアボカドのサラダと、生ハムのクリームチーズ巻を食べながら、サングリアを飲み始める。
いつもならワインを２人でフルボトルなんて、簡単に飲んでしまうのに、
今夜は何故だか酔いが早かった。
ジュースみたいに飲めるサングリアを、一気に飲み干してしまった結果、
フラフラになって、トイレで吐いてしまう。
こんなの初めてなんだけど！
けっこうお酒には強いと思ってたのに。
彼は私がトイレで吐いてても嫌な顔ひとつせず、凛々しい顔をして背中をさすってくれていた。
「…なんか、変だよね、私
この程度で酔ったりなんかしないのに」
全てを吐き終えた私は、ぐったりとソファーに横になっていた。
彼は隣に座ったまま、スマホで何かを検索している。
何かを見つけたのか突然立ち上がった彼は、キッチンの向こうの元自室に入っていき、
しばらくして戻ってきた彼は、細長い箱を私に差し出してきた。
「もしかしてとは思うけど
検査してみたら？」
「何これ」
とりあえずその箱を受け取ってみる。
「検査薬
A、もしかしたら妊娠してるんじゃない？」
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りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - keitoさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません(T_T)一年も育休なんて、今の時代はありえないですよね。新しい慣習を作るという意味で一年もアリなんじゃないかと思いましてw (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
りたわかめ(プロフ) - ひろさん» コメントも更新も遅くて申し訳ございません。またのんびり更新していきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年1月3日 22時) (レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - 待ってました！てか出遅れました。ふふ、実際にパパが１年育休取ったら、気まずくて逆に雰囲気悪くなりそうですね(￣ー￣)ﾆﾔﾘ (2020年9月8日 19時) (レス) id: 2c3e1bcaf4 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 待ってましたー！！！唇とマーマレード、すごく好きです(；A；)何回読んだことか！！また更新待ってます〜〜 (2020年9月7日 23時) (レス) id: 57f2f46317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りたわかめ
| 作成日時：2019年10月12日 23時
