潤の選択 ページ20
【潤】
結局私立高のお誘いを蹴った俺は、担任たちから冷たい視線を浴びながらも頭を下げて別の私立高に推薦書を書いてもらった
早く決まるから。という理由だけで私立の単願推薦を受ける
「お前、これで落ちても都立で行けるところなんてないからな」
叩きつけられた推薦書をカバンに入れて学校を飛び出す
本当はまだ授業があるけど、居心地が悪くて少し前からは最低限のHRだけ出たら抜け出すことが増えた
街をうろうろしていても補導されるだけだからと図書館の漫画コーナーで学校の終わる3時半まで時間を潰してる
昼になったら智にいの作ってくれたお弁当があるしね。
「おい」
「へ？」
「何してんだよ
学校はどうした」
「さとしにい…？」
「まだ午前中だぞ」
「し、しらない」
「っざけんな」
ブレザーの襟を掴まれて抵抗もむなしくあっという間に車に乗せられた
1年に一回見るか見ないか、それくらい珍しい智にいの怒った顔と低い声
「なんで図書館にいる？」
「智にいこそ。」
「俺は仕事の資料集め
学校から何回も電話来てんだよ
そんなんじゃ受かるもんも受からない」
「何にも知らないくせに」
「なら教えろよ」
「別にいい。」
盛大な溜息を一つ吐いた後、智にいはどこかに向かって車を発進させる
着いたのは学校だった
カバンを持たされて腕を掴まれた俺は抵抗するのをあきらめて智にいに付いて行く
「申し訳ありませんでした」
「ほら、大野。お前がなんかやらかす度にお兄さんが頭下げるんだぞ」
ニマニマと気持ちの悪い笑みを向けてくる担任に悪態をつく
「しらねー。」
「今日の所は引き取ります
明日からはちゃんと来るように言いますので。」
「ご両親を亡くされて大変だとは思いますけどね？
こっちも困ってるんですよ
ほかの生徒や後輩が真似したら困りますから。」
「本当にすみませんでした」
「大野、明日からはしっかり来いよ
授業がわかんなくても教えないからな」
「あっそ。」
「潤。帰るよ」
「行くの？学校」
「別に。どっちでもいい
出席日数足りてるし。」
「行かないなら和と一緒に家で勉強しろ」
「めんどい」
「翔にも言うからな」
「はいはい」
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きー(プロフ) - _桜良さん» リクエストありがとうございます！病気系は少し時間がかかってしまうと思いますが必ず書かせていただきます！ (2021年2月13日 0時) (
レス) id: 746c8497d6 (このIDを非表示/違反報告)
_桜良(プロフ) - 流星へ願いを込めてと設定は同じで、翔くんメインで脳出血を発症するも他の兄弟たちにうまく伝えることができなくて倒れてしまうお話が読みたいです。重たい内容ですいません… (2021年2月12日 23時) (レス) id: 1372bbf4a8 (このIDを非表示/違反報告)
きー(プロフ) - _桜良さん» もちろんです！お待ちしております！ (2021年2月12日 16時) (レス) id: 746c8497d6 (このIDを非表示/違反報告)
_桜良(プロフ) - 書いてくださりありがとうございました！楽しく読まさせていただきました！また、リクエストしてもいいですか？ (2021年2月12日 15時) (レス) id: 1372bbf4a8 (このIDを非表示/違反報告)
きー(プロフ) - _桜良さん» 短編完成しました！リクエスト集にて公開します！楽しんで頂けたら嬉しいです(^^) (2021年2月11日 23時) (レス) id: 746c8497d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きー | 作成日時：2021年2月7日 17時
