どうすれば… (一歌side) ページ6
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一歌視点
「……ただいま……」
あれからAと一緒に帰って、家に帰ってきた私は………すぐさま自分の部屋のベッドにダイブした。
「ああ……なんであんなこと言っちゃったんだろう……」
咲希から ”一緒に帰ってみたら？” とアドバイスされただけだったのに………あんな告白をした上に、「仮の恋人」だなんて。
「Aも嫌だって言えなかったかもしれないし、友達のままでいいよって明日言って──、」
……それ以上の言葉が、なぜか紡げない。
こんなに夢中になってしまう人が初めてだったから、嘘だとしてもいいから、どうしても私のものになって欲しいという自分勝手な感情を優先してしまったのだ。
あの時は藁にもすがる思いで、Aに私のことを意識してもらいたいと思っていた。
小さい頃は考えるより先に動くタイプだったけど……それが、こんな形で出てきてしまうだなんて。
「そうだ……咲希と穂波が契約結婚とか言う恋愛ドラマの話してたせいだ……！」
人のせいにしてでも、自分の浅はかな行動と恥ずかしい発言を消してしまいたくて………ベッドで足をばたつかせる。
ピコン
「あ……メール……」
その送り主は、今まさに考えていた人……咲希だった。
『いっちゃ〜ん！今日の帰りはどうだった〜？』
『よくわからないよ』
……我ながら、淡白な返事だと思った。
『え？もしかして駄目だったの？？』
『ううん。ただ、うまく話せなかっただけ』
(まあ、事実だしね……？)
仮の恋人なんて書き込んだら絶対、咲希からの質問攻めに遭うし……文字に起こすこと自体がもう恥ずかしかった。
あくまで友達以上恋人未満で、付き合ってるという訳でもないから、何も言わなければきっとバレないと思う。
『じゃあ、アタシが明日うまくやってあげるー！！！』
そのメッセージに嫌な予感がした。
『えっ？何する気？』
私が慌てて送ったそのメッセージに返答はなし。
……ただ、咲希のお気に入りらしい、猫が親指を立てているスタンプが貼られるだけだった。
「咲希……余計なことしないでよ………？」
私の頭の中を埋め尽くすのは、咲希が明日起こすであろう”何か”への不安と、もうひとつ──
『一歌は優しいんだね！』
「〜〜っ、」
Aが学校帰りに見せてくれた笑顔がふわりと脳裏に浮かんで、再び頬が熱くなった。
「もう……今日は寝れないかも」
まさかこれが、明日の出来事に影響するなんて……私は思ってもいなかった。
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やに(プロフ) - 天霧さん» コメントありがとうございます！最近忙しくて更新できてなかったのですが頑張ります！ (2022年1月19日 18時) (
レス) id: ef528e0a32 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 続きがとても気になります。次の更新待ってます！頑張ってください応援してます！ (2022年1月15日 13時) (レス) id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
やに(プロフ) - あきいろさん» ありがとうございます！一歌めちゃくちゃ好きで書いてるので嬉しいです……！！ (2021年10月17日 12時) (レス) id: cc14c05e3a (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - 主さんのいっちゃん、とってもかわいくて大好きです！！ 応援してます！ (2021年10月16日 22時) (レス) id: 0956892be9 (このIDを非表示/違反報告)
やに(プロフ) - 咲さん» コメントありがとうございます♪ 前の作品まで見てくださってありがとうございます……(泣) 今回は更新停滞しないように頑張ります！めちゃくちゃ嬉しいです〜 (2021年10月13日 21時) (レス) @page7 id: f3260d0fe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年10月7日 18時
