下心あります ページ5
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「そういえば……外暗くなってきてるね」
一歌の告白やらで衝撃を受けすぎて気付かなかったが、空はもうすっかり夕暮れでオレンジ色になっていた。
「えっ、もうそんな時間だ……。ごめんね、こんな時間まで拘束しちゃって」
「ううん、大丈夫。一緒に帰ろ!」
「ありがとう。じゃあ行こっか──って、あ。」
一歌が出ようとした瞬間、思うようにドアが開かず一瞬詰まってしまった。
資料室に鍵を閉めていたのを今更思い出して、慌てて鍵を解錠する。
「ごめん、私鍵かけてたんだった……A、さっき怖かったよね……?」
「えっ?怖い?」
「うん……だって、自分に一方的に好意を向けてる人と密室で、鍵を閉められるんだよ?変なことされるかもしれないとか、思わなかった?」
「まあ、不安じゃなかったかと言われたら嘘になるかも」
あの時は、別の意味の不安で……殴られるかもとか考えてたなぁ。
「えっ……ほ、本当にごめん………!!」
「いや、全然大丈夫だよ〜」
というか……学年でクール系の美人だと噂されている一歌が、私のことを好きだという事実が未だに信じられない。
本当に好きなのかちょっと試してみようかな……そう思った私は、一歌にある質問をした。
「さっき言ってた”変なこと”って……どういう意味なの?」
私のその言葉を聞いた瞬間……一歌は顔をボッと赤く染めて大慌てし始めた。
「えっ……!? いや、変なことは、変なことだよ……!」
ちょっと言っただけで顔を真っ赤にする一歌が可愛くて、少しからかいたい気持ちが湧いてきた。
「一歌は私に"変なこと"したいの?」
「!? A、な、なんてこと聞いてるの……!」
「ふーん。そんなに慌てるくらいやましい事なんだ?」
「ち、違うよ!!」
「じゃあなに? さっき色んなこと教えてくれるって言ったよね?」
顔が真っ赤になってパンクしそうになってる一歌が、何かをぼそっと呟く。
「き……キス、とか……?」
………意外と純真。
普通、襲うとかじゃないの……と思ったけど、流石にそれは破廉恥なので突っ込まないでおこう。
「……ふふっ」
「えっ、なんで笑うの?」
「なんでもない。一歌は優しいんだね」
「私は、別に──」
「そういうとこ、素敵だと思うよ!」
「〜〜っ!!」
……あっ、また赤くなった。
(私のこと、本当に好きなんだな……)
そんな事を考える自分が、ドラマでよく出てくる悪女のように思えてしまった私であった。
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やに(プロフ) - 天霧さん» コメントありがとうございます!最近忙しくて更新できてなかったのですが頑張ります! (2022年1月19日 18時) (レス) id: ef528e0a32 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 続きがとても気になります。次の更新待ってます!頑張ってください応援してます! (2022年1月15日 13時) (レス) id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
やに(プロフ) - あきいろさん» ありがとうございます!一歌めちゃくちゃ好きで書いてるので嬉しいです……!! (2021年10月17日 12時) (レス) id: cc14c05e3a (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - 主さんのいっちゃん、とってもかわいくて大好きです!! 応援してます! (2021年10月16日 22時) (レス) id: 0956892be9 (このIDを非表示/違反報告)
やに(プロフ) - 咲さん» コメントありがとうございます♪ 前の作品まで見てくださってありがとうございます……(泣) 今回は更新停滞しないように頑張ります!めちゃくちゃ嬉しいです〜 (2021年10月13日 21時) (レス) @page7 id: f3260d0fe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やに | 作成日時:2021年10月7日 18時