【HP】ジョージ・ウィーズリーと結婚するお話⑫＊謎のプリンス＊ (ページ7)

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＊両親からの置き土産ページ7

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ポンっと音と共に両足を地面につけた。仕事が終わった私はジョージに会うためにダイアゴン横丁に来た。時刻はまもなく19時になろうとしていて辺りは薄暗くなってきた。何かあった時のためにジャケットの裏に隠してある杖に触れながら、早歩きでWWWに向かった。

どのお店も閉店しているので、WWWがやけに輝いて見えた。ガラスの窓から店内を覗き込むと、フレッドとジョージが女の人と話していた。髪の毛が長く、すらっとしている大人の女性だ。彼女の手には花束を持っていて、双子と楽しそうに話している。

………タイミングが悪かった、今日は帰ろう。私はドアに伸ばしかけてた手を握りしめ、踵を返し暗闇に向かって走り出した。人気のない路地に入ると、姿くらましをして家の庭に移動した。

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意識がゆっくりと沈んでいく。月の光に体が包まれ、暖かく心地いい。ここはどこだろう。海？…いや、ここは家の近くの森の湖だ。遠くの方でフクロウやユニコーンの親子の鳴き声が聞こえてくる。体が湖の奥深くまで沈むと、キラキラと光る青色の宝石が何処からか現れた。腕を伸ばして宝石を掴もうとすると、宝石から沢山の手が現れて私にしがみついた。必死に逃げようともがいてみるが、無数に現れた手はびくともしない____________

「いやぁぁぁぁ!!!」

叫びながら飛び起きた。全身びっしょりと汗をかいている。乱れた呼吸を整えて深呼吸を繰り返していると、バタバタと大きな音を立てた足音が近づいてきて、部屋のドアを勢いよく開けた。咄嗟にベットサイドに置いておいた杖を構えたが、そこにいたのはシルキーだったので、安堵のため息を吐いて杖を足下に投げ捨てた。

シル「お嬢様！！！ああ、お嬢様！大丈夫ですか！！」

「シルキー…お願いこっちにきて…」

シルキーをギュッと抱きしめた。

シル「怖い夢を見てしまったのですか？」

「ええ…夢の中で死にかけたの。夢って分かっていたのに凄くリアルで…私、本当に死んじゃったかと…」

死を実感して体がぶるぶると震えた。６年生の時、ヴォルデモートの復活を夢で見た時と感覚は似ているが、それよりももっと強く恐怖を感じた。