＊狼のジレンマ【リーマス】 ページ6
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＊親世代のお話です。
＊リーマスと同級生です。
図書室で本を読んでいた私は、溜息を吐きながら本を閉じた。私が読んでいた本はマグルで有名なグリム童話をまとめた本だ。
なぜ私がグリム童話を読んでいるかというと、マグル学の宿題をするためだ。グリム童話には必ず教訓がある。例えば、北風と太陽というお話では"旅人の洋服を脱がせた方が勝ち"というお話だ。
羽ペンにインクをつけて羊皮紙に文字を書く。このお話の教訓は"穏やかに諭すほうが有効である"と書いた。
その下には他のグリム童話のタイトルが書いてある。それぞれの教訓を書かなくてはいけないのだが…
「なんでどの童話も狼が悪役なのかしら」
もう一度、ため息を吐いた。童話の中で狼は悪い役ばかりだ。いや童話に限らず、この世界で狼といえば凶暴で怖いというイメージが強いからかみんなから嫌われている。
私が知っている狼は優しいし、怖くなんかない。狼人間になっている時は、友達の話によると少々荒っぽくなるらしいが、人を傷つけないように屋敷に引きこもっているのだ。
これ以上宿題をする気持ちになれなかったので、羽ペンを置いた。小さくため息を吐くと、背後から名前を呼ばれたので振り返った。そこにいたのはリーマス・ルーピンだった。
リー「A探したよ、宿題してたんだね。これは…マグル学かな？」
「あ、うん」
短く返事すると、慌てて宿題を片付けた。リーマスは不思議そうな顔をしていたが、机の上にある本を見るとふっと鼻を鳴らして笑い、私の隣に座った。
リー「今、Aが考えていることを当ててみようか？」
トントンと人差し指で私が読んでいた本をつついた。リーマスはマグル学を選考してないから、知るはずがないと思ったが、彼が頭が良く優等生であることを思い出した。
「その本読んだことあるの？」
リー「ああ、あるよ。随分前だけど……狼が関わっている書物は全て目を通してる」
リーマスは周りの生徒に聞こえないように、私の耳元で囁いた。リーマスは私の目をじっと見てから、羊皮紙を手に取った。
リー「教訓か…なら赤ずきんにはこう書くべきだね。"女装した狼には気をつけろ"」
「いいえ、"寄り道はするな"か"親しくない相手に個人情報を教えるな"が妥当だと思うわ」
羽ペンを乱暴に手に取り、文字を書いた。
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不思議の国のきゃさりん(プロフ) - るあさん» コメントありがとうございます。推しが似てて嬉しいです☺︎ 落ち着いたらリクエスト募集する予定ですので、もし推しのこんな話が読みたいと思ったら気軽にリクエストしてくれたら嬉しいです。 (8月4日 12時) (
レス) id: ebe400c457 (このIDを非表示/違反報告)
るあ - え、、（泣）めっちゃ好き、、。主様と好み同じなのか、推ししかでて来なくて嬉しい。 (7月24日 17時) (レス) @page16 id: 1f62dc7167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：不思議の国のきゃさりん | 作者ホームページ：http://ttttt
作成日時：2023年1月4日 20時
