求婚...年の差 (ページ47)

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４７話目ページ47

「あぁ？んだ、てめぇら...余程俺に殺されてぇみてぇだなぁ？」

右手をパチパチと鳴らしながら言うと「だって、私達に言えるのに？」とウラビティがまた笑う。

「そうだよ。僕達が言えるのに...爆心地が言えないっておかしいでしょ？あ、でも無理なんだから仕方「あぁ？誰が言えねぇっつったんだ、誰が？」」

「え？爆心地、嫌だってごねて「言えるわ！んなセリフ位言えるわ！言い殺したらぁ！くっそがぁぁ！！」」

後で聞いたら...これはこいつらの作戦で、また俺は上手く乗せられてしまったという...。

デクが「昔から変わんないよね！」と平和の象徴らしい爽やかな笑顔で微笑んだ。

黒とオレンジ...俺のコスチュームと同じ色の奇抜なタキシードを着せられ、髪はオールバックに整えられた。

白のソファに座って、膝の上に真っ赤なドレスを着た女を横向きに座らせ、俺だけが正面を見てセリフを言う...とスタッフに説明される。

(...げ、めんどくせぇ。)

香水臭ぇ女を膝の上に乗せ、イライラする俺をデク達が宥めながら、何とか撮影を終わらせる事が出来た。

「かっちゃん！飲みに行こうよ！麗日さんも来るって！」

帰ろうとした俺に、デクが声を掛けてくる。

「...あ？」

「久しぶりじゃないか！たまには僕に付き合ってよ！なかなか...会えないんだし...。」

眉を下げたデクの顔が、妙に懐かしく思えた。

「...まぁ...な。今日だけだぞ、デク。そういや、半分野郎はどうした？」

「あ、轟くんは、まだ雑誌の取材があるらしくて、もう行っちゃったよ。」

「くっそ、酔ったフリして絡んでやろうと思ったのによ。」

「アハハ、かっちゃん...。」

３人で俺の行きつけの個室居酒屋に移動して飲む事になった。

「ぷはぁっ！美味い！」

丸顔が鼻の下にビールの泡をつけて叫ぶ。

「...てめぇはそんなだからデブなんだよ、丸顔。」

「え？久しぶりに会ったのに酷いね、爆豪くん。」

「ま、これがかっちゃんのニュートラルだから。」

「あ？てめぇ調子に乗ってんじゃねぇぞ！」

「高校時代思い出すぅ〜！で、爆心地くん、その後、婚約者ちゃんとはどうなってんの？」

かなり前の飲み会で、アホ面が写真を見せてから、Aは婚約者と呼ばれている。

「...何でてめぇにんな事、報告しなくちゃなんねぇんだよ。」

丸顔を睨みながらビールのジョッキを傾ける。

「あ、あのね...かっちゃん...。」

デクが顔を真っ赤にして、モジモジとしながら俺に左手を見せてきた。