求婚...年の差 (ページ46)

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４６話目ページ46

「...んならこの仕事、お断りさせていただきます。」

「わぁっ！かっ、爆心地！そんな事言わないで！」

「そ、そやで、爆心地！１回受けた仕事断るのはあかんよ！ショートからも何か言ってよ！」

「...お？爆心地、仕事...した方が良いぞ。」

クリスマス限定アクセサリーのイメージキャラクターとしての仕事を受けた俺。

俺はネックレス、デクは指輪、ウラビティはブレスレット、ショートがイヤリングorピアス...。

打ち合わせは前回簡単に済ませていて、今日はＣＭやポスターの撮影。

現場に入ると...打ち合わせの時に聞いちゃいない事が追加されていて、俺は断ろうとしていた。

「ちょっ、ちょっと爆心地さん！少し、ホンの一言なんで！」

スタッフが慌てて俺を止めようとする。

打ち合わせの時は、セリフは一言も無いと聞いていた。それが今日来ると「少し変更されました！」と言われ、聞いてみると俺が絶対に言わねぇ様な...くっそ甘ぇセリフで...。

「あぁ？俺は絶対にんなセリフ言わねぇぞ！」

「やっ、でも上からのお達しで...。」

「なら上に言えや。俺は降りるってなぁぁ！」

「あっ、あの...セリフ無しにならないか...そっ、相談してきます！！」

泣きそうな顔をして、スタッフが部屋を出て行く。

「くっそが！誰がんなセリフ言うかよ！」

「爆心地は、どんなセリフなの？僕もかなり恥ずかしいセリフで...。」

デクが苦笑いしながら俺の顔を見てきた。

「あぁ？てめぇはどんなだよ？」

「あっ、“愛の象徴は君だ”...だよ。」

「私なんて“私の愛が浮かんでいく”...。ブッフォ！愛なんか...浮かべられへん！」

ウラビティは腹を抱えて笑い出した。

「おい、ショート。てめぇのは何だ？」

「...“冷たい愛と熱い愛を君に”だな。」

顔色も変えず、さらっと言いやがった。

「は...イケメンヒーローにはお似合いのセリフなんじゃねぇの？」

「爆心地はどんなセリフなん？」

「あ？...確か“愛の火花は消せやしない”...だったか？」

「ブッフォ！言わない、言わないね！そんなセリフは死んでも！！」

「笑うな、ウラビティ...。ぶっ殺すぞ！」

コンコン！ガチャ...

「あ、お待たせしました！上に確認したら、爆心地さんだけセリフ無しでＯＫです。撮影の方、よろしくお願いします！」

スタッフが部屋に戻ってきて、嬉しそうに伝えてくる。

それを見たウラビティとデクが、クスクス...と笑い出した。