求婚...年の差 (ページ43)

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４３話目ページ43

「ノーブラで、んなだぼだぼの服を引っ張ればどうなんのかくらい...わかんだろ？」

「...つい夢中になっちゃって。」

呆れ顔の俺を見上げて、えへへ、と苦笑いをする。

「で、何かわかったんかよ？」

「んー、籠手の重さを軽くしようかと考えたけど...あまり軽いと反動が抑えきれないでしょ？アームカバーを薄くすると発汗が抑えられてしまう。この手榴弾もいざという時には仲間に渡す事が出来るから外せない。アイマスクも爆心地のイメージに沿ったものだし、これが無いと爆心地らしくない...。改良点...無い。」

そこまで一気に話すと、ガックリと肩を落としてしまった。

「...よく見てんな...お前。」

「そんなに驚く事かなぁ？勝己兄ちゃん＝爆心地なんだから、自然と...ね。でも、実物触れたのは大きいな。頑張ろっと！！」

ピョン！と立ち上がり、握り拳を振り上げる。

「ま、頑張れや。」

頭を撫でて、俺はバスルームに向かった。

浴槽を簡単に洗い流し、壁のリモコンを操作して湯を溜めていく。

「勝己兄ちゃん、コスチュームありがとう！」

リビングに戻ると丁寧にケースにしまって手渡してきた。

「もう研究は終わりか？」

「検討します！」

ビッシリと書き込まれたメモを見せてきて敬礼をする。

「風呂溜まったら先に入れ。俺は書類作っちまうわ。」

ラグの上に座り、メガネをかけてノートパソコンを立ちあげる。

「うん、わかった。」

Aは返事をすると、何を思ったか、あぐらをかいている俺の膝の上に頭を乗せて寝転んだ。

「...これ普通、逆だろうがよ。」

「邪魔しないから良いでしょ？」

横で覗かれるよりかはマシかと思い、頷いた。

しばらく静かにスマホをいじくってたAは、突然パシャ...と写真を撮ってくる。

「んだ？邪魔すんな。」

眉間にシワを寄せて軽く睨むと「かっこよかったから。」と言ってフニャ...と顔を緩ませた。

「あ？仕事してるだけだぞ？」

「だって、真剣な顔で、メガネかけて、考えてる時に顎に手をあてたりして...かっこいい。」

「...変な奴。」

そう言うと視線をパソコンに戻し、首をかしげた。

「かっこいい、好き、大好き！！」

腹に顔を埋めて、すりすりと顔を擦り付けてくる。

「...っ！んな邪魔すんなら離れろ！」

その時、湯が溜まった事を知らせる音楽が流れた。

「...風呂入れ。」

「い...一緒に入ろ？」

突然のとんでもない申し出に、俺は大きく目を見開いた。