求婚...年の差 (ページ19)

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１９話目ページ19

「何に...しよう。勝己兄ちゃんは？」

結局...何を食べたいのか決めかねたAは、ファミレスが良いと言い出し、ベイサイド近くのファミレスに入った。

「...俺は...激辛よだれ鶏。」

「げっ、辛そうなの食べるんだね〜。私は包焼きハンバーグにする！」

「他には食わねぇのか？」

「ん、んん...チョコパかな？」

「それはデザートじゃねぇか。とりあえず頼むぞ？」

テーブルの上の呼び出しボタンで店員を呼び、注文を済ませた。

「ドリンクバーに行ってくる！何飲もっかなぁ。」

「あんま飲むと飯食えねぇぞ。」

「もう...わかってるよ！」

軽く俺を睨んで、ドリンクバーがあるカウンターに行った。

さっきの事で頭の中の整理がつかない俺は、ため息をついて、テーブルに肘をつく。

(...Aも俺がそばから居なくなれば、他の男に目を向ける様になんだろ。)

どうすれば俺を諦め、俺から離れていってくれるのか...全くわからない。

それにはやはり、距離を置くのが得策だと俺はまたそう思った。

「えへへ、メロンソーダにした！」

嬉しそうにコップを俺に見せてくる。

(まだ言うのは早ぇな。行く直前...にするか。泣いて止められるのは目に見えてるしな。)

「勝己兄ちゃん、何ぼーっとしてんの？疲れた？」

テーブルの上に身を乗り出して、顔を覗き込んできた。

「ちゃんと座れや。疲れるに決まってんだろ、ガキのお守りは疲れるわ！」

「...ガキ、ガキ、ガキって。７歳も違うんだから仕方ないでしょ！」

「ガキはガキらしく、おとなしくメロンソーダ飲んどけや。」

「勝己兄ちゃんの意地悪！大嫌い！...じゃない...。」

「好きでも嫌いでも、どっちでも良いわ！」

チューっとストローでメロンソーダを飲むと、「好きだもん！」とふくれっ面になる。

「おら、飯来たぞ。」

運ばれて来たハンバーグを見て、目を輝かせるA。

「さっさと食って帰んぞ。」

「うんっ！いただきます！」

熱々のハンバーグを頬張り、熱がるAを見て、俺は少し微笑んだ。

「勝己兄ちゃん、また当分忙しいの？」

帰路についている車の中、Aは寂しそうな声で聞いてきた。

「...だな。」

「次はいつ遊んでくれる？」

「はぁぁぁ？また子守りかよ！」

「子守りって言うな！デートです！！」

バシッと、思い切り頭を叩いてくる。

「叩くなや。運転してんのに危ねぇだろうが！」

「わ、ごめん〜。」

Aは両手を合わせ、ペコペコと頭を下げて謝ってきた。