４０話目 ページ40
「切島、サラダバー取りに行こ！あ、ついでに皆のドリンク持ってこよか？何が良い？」
瀬呂は烏龍茶、爆豪と上鳴はコーラをAに頼んだ。
「あ、ヤングコーンある！これ好き〜！」
「俺は普通の方が好きだけどな。」
あれは、これはと話しながらサラダを盛り付け、ドリンクバーで頼まれていた飲み物を入れてテーブルに戻る。
「切島、何飲む？入れてくるよ？」
「あー、とりあえず烏龍茶。」
「はーい。」
Aはまたドリンクを入れに戻って行った。
「お、トマトくれよ？」
「...サラダバー自分で頼めば良いだろ？」
ヒョイっと俺の皿からトマトを取って口に運ぶ瀬呂...。
「瀬呂、店員に見つかるとうるせぇからやめろって。」
「しょうゆ顔...めんどくせぇ事すんなや。」
上鳴と爆豪に注意され、瀬呂は肩を竦めてペコッと頭を下げる。
「どうしたん？はい、切島。」
頭を下げている瀬呂を見て、テーブルに戻ってきたAが聞いてきた。
「サンキュー！いや、俺の皿からさ、トマト取って食ったんだよ。店員さんに見つかるとやべぇだろ？」
「あー、そういう事か。でも私、中学の時にサラダバー１つ頼んで、皆で隠れて食べた記憶あるわ。お金無かってんもん〜。」
アハハと明るく笑って、メロンソーダを飲み始める。
「ま、誰でもあるんじゃねぇの？俺もあるし...。」
「あんねや、上鳴？」
実は俺も...と言いかけたが、瀬呂を注意した手前...言葉を飲み込む。
「お待たせいたしました〜。激辛坦々麺のお客様？和食御膳のお客様？」
爆豪が手を上げるとトレイをテーブルの上に置いた店員さん。
「あ、俺です。」
瀬呂の前にもトレイを置き、頭を下げて店員さんが離れていく。
「めっちゃ辛い匂いするやん！」
爆豪の坦々麺を覗いて眉間にシワを寄せる。
「嫌なら覗くなや、クソチビ！」
「唐辛子だらけじゃね！？」
「スープ真っ赤だぜ〜？」
上鳴も覗き込んで辛そうな顔をし、瀬呂は割り箸を割りながら言った。
「で、更にラー油かよ、爆豪...。」
「るっせぇわ！ほっとけ、クソ髪！」
ラー油を入れ終わると、俺の頭を小突いてくる。
「...あかん、見てるだけで舌が痛い。お代わり入れてこよ。」
ストローで一気にメロンソーダを飲み干して、テーブルを離れていく。
「照り焼きハンバーグのお客様、お待たせいたしました〜！」
「あ、はい！」
上鳴は返事をしながらトレイを受け取った。
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作者名：梅シロップ | 作成日時：2017年7月14日 19時
