２４話目 ページ24
その夜、上鳴と瀬呂は部屋に戻り、３人で宿題をしていると、またAのスマホが連続でLINEのマナー音が連続で聞こえてきた。
Aは眉間にシワを寄せて、スマホを触ろうとしない。
その間も等間隔で聞こえてくるマナー音。
「...貸せや。」
爆豪がAに手を伸ばしながら言った。
「ん、うん...。」
「あ？こいつ...ぶっ殺すぞ！くそモブが！！」
スマホを受け取りLINEを開いた爆豪が、ブチ切れて叫んだ。
「な、何送ってきてんだよ！？...はっ？頭おかしいんじゃねぇの？」
俺もAのスマホを覗き込むと、そこには裸の男の写真と共に『Aもこんな写真送って。』とメッセージ...。
他には『早く結ばれよう。』『我慢出来んわ。』『毎晩Aの事考えてるよ。』と吐きそうになるメッセージばかり。
「おい、こら、A。こいつの番号知っとんのか？」
「...じ...実家やったら。今までの携帯番号は繋がるんかわからん。」
「番号出せや。俺が話つけたるわ。」
「俺も話させてくれよ、爆豪！」
「...で、電話すん...の？」
おずおずとスマホを受け取り、操作しながら怯えた表情をした。
「すんに決まってんだろが！自分の女にちょっかいかけられて黙ってられっかよ！」
「Aは黙ってろや！俺と爆豪が話つけっから！」
「と、とりあえず私が電話してみるから...。」
「LINE電話は場所によっちゃ電波悪ぃからすんなよ？」
「わ、わかった、鋭児郎。」
スマホを耳に当てながら頷くA。
「も、もしもし、夜分遅くにすみません。勘解由小路ですが、太郎くんは御在宅でしょうか？あ、はい、すみません。」
「...居たんかよ？」
「居る...あ！た、太郎...？あの「てめぇ、人の女に何をしとんだ、こら！あ？好きだ？んな事知らねぇわ！きめぇ写真とか送ってくんなや、くそが！」」
スマホを奪い取り、すげぇ剣幕で相手を怒鳴りつける爆豪。
「ざけんな！警察に突き出すぞ！丸出しの写真送っときながら嫌だとか舐めとんのか！とにかくAは俺の女だ！そっち帰る時は俺も一緒だって事忘れんな、くそが！おら、クソ髪！」
ポイッと俺にスマホを投げ渡し、Aの事を抱きしめた。
『もしもし！僕は諦め「おめぇよ、嫌がられてんのわかんねぇのか？素っ裸の写真を証拠に今から警察行っても良んだぜ？嫌なら諦めろ。」』
『さっきのヤツと声が違うな！？お前誰や！？』
また違う声の男で話し出した事で、相手の男は動揺しているような声を出した。
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作者名：梅シロップ | 作成日時：2017年7月14日 19時
