５０話目 ページ50
「梅味や...。」
「そりゃそうだろ？梅ジャムなんだからよ。」
アハハと笑い、俺の顔を見上げて「確かに！」と言った。
「次は何する〜？」
上鳴は両手を頭の後ろで組んで、辺りを見回しながら聞いてくる。
「くじ引き？」
「当たんねぇわ、んなもん。」
Aの頭の上に顎を乗せて、爆豪は呆れた声で言った。
「重たいー！じゃ、何か食べよ？」
き「フライドポテト食いてぇ！」
せ「じゃ、俺はたこ焼きかな？」
ば「俺もたこ焼き。」
か「フランクフルト食うかな？」
「私もフランクフルト！」
それぞれがバラバラに好きな物を買いに行き、かき氷を食った所に集まる事になった。
「ポテト美味しい！」
俺のフライドポテトに手を伸ばし、Aは嬉しそうな声をあげる。
「クソチビ、たこ焼き食うか？」
「食べたいけど熱いもん...。」
眉を下げて、顔の前で手をパタパタと動かす。
「すげぇ猫舌だな〜？」
「猫舌で悪かったな！」
フランクフルトを頬張って瀬呂を軽く睨みつける。
「女の子とフランクフルトって...何つうか...余計な想像力が働くな。」
「あー、確かにな。」
瀬呂と上鳴は頷きあってニヤニヤと笑い出した。
「え、何で！？」
Aはフランクフルトを咥えながら爆豪の顔を覗き込む。
「...知る...かよ。さっさと食っちまえ！」
「む！聞いただけやのに何を起こってるんよ！？」
バシンと爆豪の背中を叩いて、そっぽを向いた。
「しょうゆ顔、アホ面...後で覚えとけよ？」
「何で！？」
「もういいから早く食っちまえって！」
「切島まで何！？ようわからんわ！」
もぐもぐとフランクフルトを美味そうに食べる姿を...俺と爆豪は意味深な表情で見つめてしまう。
「何だかんだ言って、爆豪と切島もそう思ってんじゃね！？」
「うっせ！黙れ！クソ、カス！」
俺は何となく気まずくなって、空を見上げてため息をつく。
「はい、A、たこ焼き〜！」
「くれんの！？ありがとう、瀬呂！」
たこ焼きを受け取ったAは、フーフーと冷まし始める。
「もう...冷めとんだろが！？」
爆豪は肩でAを小突き、呆れ返った表情をした。
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作者名：梅シロップ | 作成日時：2017年7月14日 19時
