検索窓
今日:18 hit、昨日:9 hit、合計:12,865 hit

助けてくれた ページ7

Aside




ぱち、と目を覚ますと、外から差し込む光が真っ先に飛び込んだ。


眩しい、と目を瞬きさせて、起き上がる。




ここ、見たことがある。
俺の部屋ではないけど、何度か来たことがある。



?「あ、起きたの?無理して体起こさなくていいよ」

『ティナリ』


そうだ、ティナリのところだ。


名前を呼べば、ん?と返事をしてくれる。




『すまない、何が起きたんだ…?』

テ「覚えてないの?君、2日前に部屋で倒れてたんだよ」

『なんでティナリが俺の部屋に?』

テ「また不摂生してないかと見に行ってあげたんだよ」



そうか、ありがとう。と一言言って、
ティナリに手渡された食事を口にする。




テ「そう言えば、なんで倒れてたわけ?」

『…写真立て、見たか?』

テ「ああ、うん。机の上にあったやつでしょ?」



見ちゃいけなかった?と申し訳なさそうにするティナリに
大丈夫だと伝えて、ひとつ問う。



『あれ、昔の俺と、誰がうつってたんだ?』

テ「え?誰って…君の弟なんじゃないの?」

『弟?』



そう言われた瞬間、ぽつり、と思い出したことがあった。





『ああ、そうか、確か…』

テ「うん…残念だったよね」

『…病気で死.んだんだったよな』




する、と口から出た言葉に自分でも驚いた。
先ほどまであんなにも思い出せなかった存在について知っているのだから。



するとティナリは眉を潜めて


テ「はぁ?何を言ってるのさ、君の弟は崖から落ちて…」


と言った。


『……崖、から?』




何かが、つかっかえて。
頭が正常に動いていない気がした。





ティナリは俺を見て心配そうに言う。

テ「ねぇちょっと、大丈夫?疲れてるんじゃ…」

『は、はは、そうかも』




お得意のジョークを飛ばすこともできず、
ただ黙って俯いてしまった。




病気で死.んだという記憶が、
崖から転落して、というものに塗り替えられていく。

1日の療養→←頭痛の原因



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
208人がお気に入り
設定タグ:原神 , 放浪者 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

るな - この作品気に入っていたのですが…もう更新はしないのでしょうか。いつでも待ってます (2月16日 20時) (レス) id: b6f4e9157d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:河井 | 作成日時:2023年6月16日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。