競走 ページ44
もう何度目か分からない溜息を聞いた。
私が何を言えると言うんだろう。
ミンソクさんと違う状況ではあるけれど良くないことをしている自覚はある。
そんな私がかける言葉なんて何も無いのではないだろうか。
｢どうして最近そう思い始めたのか凄い考えてたんですけど｣
手元のジョッキに落ちてた視線を上げると頬杖をついてどこか遠くを見ていた。
ミンソクさんの気持ちが変わったきっかけ。
なんだか少しソワソワした。
｢いや…とりあえずAさんの話をしましょう｣
そこまで言っておいてお預け？
すごく気になるんだけど…
｢非難してるとかじゃなくて単純に気になるんですけど、相手が自分を好きなの知ってるのに傍にいるのってどういう気持ちでいるのかなって思って｣
ベクの気持ちを目の前で聞いたミンソクさんは当然そう思うだろう。
中途半端に傍にいる私を疑問に思うのも当然。
｢ベクが優しすぎるから、それに甘えてるんです。良くないって分かってるけど…傍にいたら…同じ気持ちになるんじゃないかって｣
言葉にすれば更に浮き彫りになる私の甘え。
こんな事話してたら呆れられるかも。
｢好きになりたいってことですか？｣
｢…そうなりますね｣
私はベクを好きになりたい。
私の中で大きくなった存在は、確実に私にとって必要不可欠なものになっているんだ。
｢今すぐに好きになれない理由があるってことですかね｣
ちらりと様子をうかがうと考えているような表情をしてから、またビールを飲み干していた。
一体何杯飲んでいるんだろう…
｢良くわからないですけど…好きになりたいって思ってる時点で何かが違う気がする｣
｢え？｣
｢無理してるように聞こえちゃうんですよね｣
無理をしているんじゃなくて…ただ私は…
｢ベッキョニは何も言わないと思うけどきっと辛い思いはしてると思いますよ｣
わかってるよ。
優しいから何も言わないだけだってことくらい。
中途半端な関係を続けて苦しめてるんだって、わかってる。
｢まあこんなこと俺が言えることでも無いですけどね。ああ、なんかダメだ｣
またしても溜息。
時計を見るといつの間にか19時になっていた。
ミンソクさんはいつまで飲むつもりでいるのだろうか。
帰りたいとかじゃなくて、私と2人で飲むだけで良いのか不安になってくる。
なんだか私、ミンソクさんといると凄く自信が無くなるみたいだ。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
