正体 ページ20
日曜日。
天気はあいにくの雨。
待ち合わせの駅で待つ間、ぼんやりと雨を眺めながら自分を戒めていた。
なんで私はこうなんだろう。
本当に情けない。
｢すみません、待ちました？｣
近くで聞こえた声で意識をこちらに戻して顔を上げると、私の待ち人がいる。
｢ううん、全然。じゃあ行こっか｣
私の元にやってきたのはミンソクさんではなくて、ベク。
私はベクと2人で水族館に行くことになった。
｢じゃあミンソクさん、これ一緒に行きませんか！｣
目を見開くミンソクさんの様子を伺った。
ミンソクさんはどう出る？
｢俺とですか？｣
本当に驚いているのを見ると、ミンソクさんの中には私と行くという選択肢は欠片も無かったということだ。
表情が沈むのを誤魔化すように笑って言葉を続けた。
何か言ってないと本当に落ち込んでしまう。
｢ミンソクさん絶対に私とベクで行って欲しくて渡しましたよね〜バレバレですよ！｣
｢えっ？いやあ…なんて言うか…｣
バツが悪そうに苦笑いするミンソクさん。
本当に、わかりやすいなぁ。
｢あんなの聞いちゃったら応援したくなるじゃないですか。可愛い後輩ですし、ベッキョニは｣
そうだね。
けれど、私は？
私の気持ちはどうすれば良いの？
｢ま、今回はミンソクさんの気持ちを汲んであげましょう。あはは｣
そう言って笑うとミンソクさんはホッとしたように笑顔を見せた。
欠片も気付かない、私の気持ちには。
嬉しそうに笑いながら楽しんできてくださいって、そう言うだけ。
｢先輩、聞いてます？｣
｢えっ！？あ、うん！｣
この前の事を思い出してぼーっとしていたらしく、ベクが私顔の前で手を振っていた。
いけない、しっかりしないと。
｢まあ、ヒョンらしいですよね。すみません俺と一緒で｣
｢なんであやまるの？ベクが決めたわけじゃないのに｣
どうやらベクは今日2人で水族館に行くことはあまり気乗りでない様子。
というより、私に申し訳ないと思っているからだろうけど。
｢ベクと2人で行くのが嫌だったら誘ってないから！せっかくタダで行けるんだし楽しも？｣
これは本音だ。
ミンソクさんと2人で行くことがきっと私の中で最高の選択だったのだろう。
けれど、私はベクのことだって好きだし一緒に行けば絶対に楽しいって分かってたから。
ただ、思わせぶりな事をしているんだっていう意識が強くて、ベクに対する罪悪感が募っていった。
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K(プロフ) - ソルさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます(;_;)ミンソクさん派も多いのですね！どちらとのハッピーエンドなのか、楽しんで読んでもらえると幸いです(^_^) (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - ゆなさん» ベクペンさんなのですね！私なら選べないです、どちらとも幸せになりたいです...笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - きらさん» こんばんは！わー、ミンソクさん派！ベク派が多いと思ってたのでなんだか嬉しいです(>_<)どちらとも幸せになれれば良いのに...と作者なのに悶々としてます笑 (2018年5月24日 20時) (レス) id: 16d69035ac (このIDを非表示/違反報告)
ソル(プロフ) - いつも楽しく拝見してます！ミンソクさんとハッピーになってもらいたいなって思いますっ！ (2018年5月20日 23時) (レス) id: 0f050d23ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ベクペンだけど、選べません（笑） (2018年5月20日 4時) (レス) id: 2f6c46c71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2018年3月15日 18時
