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「海外への御用は、退治の依頼ですかな?」

「いや。研究と学会に出てました。」

‌ ‌俺の返答に首を傾げたままのドラルクさんに、ロナルドが身を乗り出して補足をしてくれる。


「こいつ、すっげぇ頭良いんだよ。だから退治人(ハンター)やりながら色んな研究とか、学会とか、めちゃくちゃ忙しいの。」

退治人(ハンター)が一応本業だから、基本はここに居るけどな。今回は専攻分野での最先端技術とのことで特別に駆り出されたんですよ。」

「ほぉ、このポンチな街には珍しい。」

「そうかな?」

‌ ‌にこ、と明るく笑うドラルクさんに吊られて笑う。


「こいつ本当に頭良いから、催眠もそんなに掛からねぇんだ。」

「あぁ、だからY談波に掛かっても普通に喋ってたのか。」

‌ ‌元々小さい四白眼を、もっと瞠る。

「あれは気合い。気ィ抜いたら俺もY談言ってたと思う。」

「ちょっと見てぇな、それ。」

‌ ‌そう呟くロナルドを、今度は俺がこづいた。


「催眠に掛からない……ふむ、かなり珍しいな。居るには居るが。」

「掛かる時は掛かります。気合いでフンッてやってるだけで……尻に力入れるとなんか耐えれるんで。」

「ロナルドくん、本当に頭いいんだよねこの人?」

「そのはずなんだがな。半田みたいな感じだと思ってくれ。」

「あぁ……。」

‌ ‌すぐに納得したドラルクさんに、俺は微妙に複雑になる。半田と同じは、なんていうか、うーん……俺、あそこまで人への嫌がらせにアグレッシブじゃないし……。


「まぁそれはそれとして頭がいいのはガチだよ。本格的な学術書から、小学生向けの勉強ドリルなんかの監修もしてるし。色んな国の勉強ずーっとしてて、すげぇヤツだよ。」

「なんか照れるな。好感度調整のためにやっぱY談言おうかな。」

「やめろ!上げた株を下げようとすんな大事にしろ!」

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作者名:404 | 作成日時:2023年9月25日 17時

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