秘密の恋*１２* ページ13
早乙女「長太郎...」
長太郎「陽太、Aを離して」
私ごと引き連れて後退りする早乙女君に対し、ズカズカと近付いてくるちょた。
早乙女「やだよ...やっと見つけた、俺の女神なんだ...
お前は、応援してくれてるんじゃなかったのか...？」
その言葉でちょたは足を止めた。
その瞳が揺れ...必死に言葉を探して。
・
長太郎「......ゴメンね。
俺ね、応援なんて...出来なかった」
早乙女「！長太郎...？」
・
長太郎「俺ね...ズルいんだ...」
その言葉の直後には、筆は床に落ち
私は早乙女君から解放され、ちょたの背中へと引っ張られる。
今何したの？って聞きたくなる程、あっという間の出来事で
流れていた涙も、気がつけば止まっていた。
長太郎「...Aは、お前の道具じゃないんだよ」
目の前には、私よりもはるかに大きな背中。
早乙女「なっ...お、俺は道具だなんて...そんなつもりじゃ...」
長太郎「...普通はね、好きな子の顔に絵の具塗って汚したいだなんて思わないんだよ」
早乙女「お前の感覚を押し付けないでくれよ...」
長太郎「陽太もAに自分の感覚を押し付けてるよね。
...Aを、泣かせるな」
A「！」
その言葉は、とても力強く...相手を黙らせるには充分な程の迫力があった。
ちょたの、静かな怒り。
・
早乙女「な、なんだよっ...俺達、友達じゃなかったのかよ...？」
鼻息を荒くし、先程とは別の意味で興奮しだす早乙女君。
長太郎「...友達だけど...
・
友達でも、譲れない物はある」
その瞬間
心臓が大きく脈を打った。
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らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (
レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：†ハヅキ† | 作成日時：2019年4月16日 20時
