秘密の恋*27* LASTSTORY ページ28
Aが日吉と付き合い始めたという話を俺が知るまでに、そんなに時間はかからなかった。
だがそれ以来、俺の心に大きな穴が空いたような...何か抜け落ちていく感覚に陥る。
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宍戸"ジローのヤツにもよく釘刺しといたから、広まる心配はしなくてもいいと思うぜ。
...長太郎、これで良かったのか?"
あの後、宍戸さんに個別で呼ばれて話をした。
宍戸"......ハッキリしろよ。良いと言うなら、もう割り切ってそんな湿気たツラすんな。
良くねぇんなら...
・
納得するまでとことん話し合え。...血繋がってねぇんなら、一応法律的にもセーフだろうしよ"
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・
とある日の下校時間。
Aと日吉が並んで歩くその後ろを、俺は間を空けてついて行った。
俺は携帯を取り出し、日吉の携帯を鳴らす。
長太郎「跡部部長が呼んでたよ。...今から家に来いって」
・
日吉がAから離れて走り去るのを見届け
俺は、Aの腕を掴んだ。
A「っ!?!?び、ビックリした...どうしたの?」
俺とは違ってその目は、光が宿りとても綺麗で。
俺だけに向けてほしい。日吉を見ないで。
欲が増大し、話すだけなんて無理だった。
長太郎「Aっ...」
・
俺は人気のない路地裏にAを連れていき
壁際に追い詰めるなり、小さい唇に自分のものを押し付けた。
A「んっ!?!?」
俺から離れようともがく彼女。
彼女の手首を掴んで自由を奪い、キスを続ける。
A「っふ...んんっ...」
徐々に抵抗感は無くなり、手の力を緩めてもAはキスを受け入れていた。
・
長太郎「Aっ...ごめん、やっぱ俺っ...」
顔を離すもお互いの鼓動が分かる程の至近距離で、俺はAに伝える。
長太郎「今は無理でも...自分の力で生活出来るようになったら...誰も知らない町で、2人で暮らしたい」
A「!ちょた...」
長太郎「Aは...日吉が好き?もう、俺は要らない?」
そう問いかけると、Aは涙を溜めた目を反らし
A「バカ...ズルい、ちょた」
・
そしてゆっくりと、顔を近づけ
そっと俺の唇に重ねた。
END
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らんなあ - 面白かったー。良かったらもっと作成してほしいです。 (2020年4月20日 17時) (レス) id: aab03e3535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:†ハヅキ† | 作成日時:2019年4月16日 20時