【歌い手】眠いから、僕は世界に馴染めない【男主】

なんでえ ページ10

「かなさん」

「何？」

「ずっと気になってたんですけど、どうしてまふさんたちと会っちゃダメなんですか？」

「は？」


いや、は？ではないです。
ごく自然な質問です。


「いつも部屋に居ろって言うじゃないですか」

「当たり前じゃん」

「なんで」


かなさんとの会話は要領を得ないから、なかなか進まない。


「だって、まふとか、Aに会ったら一目惚れしちゃいそうだもん」


だもん、とか可愛く言ってもダメです。
一目惚れってなんだ。
僕男だよ。


「あり得ないですよ」

「いや、あり得る。絶対好きになる」

「ないですね」


変な攻防戦が始まった。
やめましょう不毛です。

一目惚れするとか本気で言ってるのかな。
頭おかしいのかな((
あり得ないのに。
まず僕男。


「でも、そろそろ隠れるのもキツくなってきましたよ？」

「部屋に居たら大丈夫だって」

「いや、まふさん今日ドア前まで来てましたよね？」

「何で知ってるんだ」

「居ましたから」

「起きてたのか？」

「その音と声で起きました。ビビりましたからね」


悪い、としょげるかなさん。
しょげるんだったらそろそろ隠れなくていいようにしてほしい。


「今度紹介してくださいよ」

「やだ」

「何で」

「今までバレないようにしてきたのが水の泡じゃん」

「いいですよ」

「俺が良くないの！」

「ずっと僕一人じゃないですか」

「俺がいるじゃん」

「そういう意味じゃな、ん、んう」


突然のキスは結構心臓にくるからやめてほしい。

でぱーとだよ→←せつめいします

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