例えるなら ページ32
銀時side
妙「やっぱり私の思った通り!よく似合ってるわ!」
「ぁ、ありがとうございます…」
両手を合わせて着物を身に纏ったAにそう言いながら目を輝かせるお妙と、苦笑いしながら礼を言うAを俺はなんとなく後ろで眺めていた。
神「ホントアル!綺麗アルヨ!」
「そ、うかな…」
先程まで、着物が着れないと嘆くソイツに俺が着付けをしてやっていた。流石は俺。やればなんでも出来るんだな。キャイキャイやっているガキ共を他所に、俺はそう思い一人ドヤ顔をする。
それにしても、と、俺はさっきのAのことをなんとなく思い返してみた。
…あんな面、するんだな、アイツも。なんてことを思った。
『でも、ありがとね』
そう言いながら、柔らかく、例えるなら、花が咲く時のように、優しげに笑ってそう言った。……なんてポエミーなことを思ってんだ俺は。
兎に角、昨日会ってから愛想笑いか無表情だったソイツが、そんな顔で笑うもんだから、つい少し驚いたというか、なんつーか。まぁ、一日しかまだ関わっちゃいねー俺がそんなことを言うのは変なのだが。
…昨日もずっとソイツが一人で、無表情で何処か遠い場所を見ているような気がしていて、何を思っているのかは全くわからないが、どうしてかそう思えたのだ。
そんな奴があんな風に笑うもんだから、つい「んな面も出来るんだな」と口に出せば、ソイツはすぐに仏頂面に戻っちまった。
……なんとなく感じちゃいたが、訳ありか、アイツは。
何かを抱え込んでいる、何かをひた隠しにしている。そう、強く思えて仕方ねぇ。まぁ、それを無理に聞こうなんざ思ってねぇが。
「ありがとうございます。着物、助かります」
妙「いいのよ全然!あ、そうだ、折角だしコレ、あげるわ」
と、お妙がAに手渡したのは、花の形をした、髪飾りだろうか。
「髪飾り…?」
妙「えぇ、手作りなの」
ニコリと笑みを浮かべ、ささ、こっち来て、とAの背中を押して化粧台の前に座らせた。
戸惑っているAを他所に、お妙はなんだか楽しそうで。
新「姉上いつの間にこんなの作ってたんですか?」
妙「仕事場の子がこういうの得意で教えて貰ったのよ」
パチン、と音をたててその髪飾りがAの髪に添えられた。
銀魂!ラッキー長篇んんん!
さらば真選組篇
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よもぎ(プロフ) - 面白いです!でも握手で右手をだされたら左手で握手っておかしい気が、、、でもかなり展開好きです! (2019年10月28日 23時) (レス) id: 445efeaafe (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 銀魂ーーー!!!(絶叫) (2017年5月6日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 恋雪さん» 本当ですか!?感動して頂けたなら幸いですっ!!ありがとうございます!頑張りますっ!! (2017年4月5日 10時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪 - とても感動してしまい泣いてしまいました!更新楽しみにしています!これからも頑張ってください (2017年4月4日 22時) (レス) id: 9613c7c3d9 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - 龍神邪炎さん» コメント&ご指摘ありがとうございます!直しておきます!面白いと言って頂けて嬉しいです!頑張ります! (2017年4月3日 11時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年3月13日 23時