【鬼滅の刃】がらんどう〈男主・鏡柱〉

１４話 ページ17

〜御鏡屋敷〜


しのぶside


鎹烏から任務から環が帰ったことを聞いて、


屋敷に行った見ればそこには


目に思いっきり隈ができた環が荷物を整理していた。


(またずっと寝なかったんでしょうね)


張り付けたような笑顔を浮かべて


誤魔化してはいるが疲れ果てているように見える。


いつものように任務で少し抜けた行動をしてしまう


環を叱りつつ雑談をした。


お茶をすすりながら次の任務について聞くと、


珍しく夜の任務から外れてお昼に行動するといった。


きっとお館様の配慮なのだろう。


毎日毎日鬼が出没する夜に任務に出ては


昼は睡眠薬で無理やり泥のように眠りの繰り返し。


姉の責務を背負い、弱い自分を叩きあげて・・・。


私以上にこの子は自分を傷つけてしまい過ぎている。


昔のように心の底から笑い合うことはきっともうできない。


せめて私にできるのは環が精神崩壊を起こさないように


支えることだけ。


こんな自分が情けない。


二人きりの時に見せる本来の環は、


かなり限界を迎えてきている。


こんな時に環の兄弟子である富岡さんが居れば。


しかし、環のことだからきっと


何か勘違いして富岡さんのことを遠ざけている。


(・・・)


私にはどうしようもできない。


少しでも環が救われることを願うばかりだ。

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