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「A！何してんの？また大野見てんの？」
友達の有希ちゃんが、休み時間に私のところにやってくる。
「もー違うってば。視察です」
「何それ。要は見てるってことでしょ」
「違うもん。学級委員として、今日もうちのクラスは平和にしてるかなーっていう見廻りだから！別に大野くんばっかり見てるわけじゃないし！」
「見てるよ？大野ばっかり」
有希ちゃんはよく大野くんの話をしてくる。「大野のことすごい見てない？」と聞かれて、「なんか気になるの」と正直に言ってしまってからはずっとこんな感じ。
有希ちゃんは多分、私が大野くんのことを好きなんだって思ってる。
そんなのじゃない。大野くんのこと、確かに気になるし、よく見ちゃうけど。
好きとか、そんなのとは違う。
「あーほら！また見てる」
驚いて有希ちゃんの顔を振り向くと、「やったった！」みたいなニヤリ顔。
その顔がなんかムカついたけど、それより私が今大野くんを見てたってことに驚いた。
全くそんな意識は無くて。
考えてたから知らぬ間に見てたのかなぁと思い、今度は故意に大野くんを見る。
椅子の背凭れに背中を預けて、ぼーっと空を見てる。
大野くん。
少しお話してみたい、なんて。
何考えてるのか全くわからないこの距離が少しでも縮まれば、
貴方の思いがちょっとでもわかるようになるのかな。
お昼ご飯を食べ終わってお腹が満たされたあとの五、六時限目はいつも葬式みたいに静か。
普段はガヤガヤうるさいうちのクラスも、騒ぐ人がみんな寝てしまえば静かすぎてどこか寂しい感じがするものだけど、
今日のお昼休み後の授業は変更で美術が組み込まれることになった。
美術は校舎のあちこちに散らばって、お気に入りの場所でそこの絵を描く。
私は美術が得意な方で楽しみな回だったけれど、みんなはがっかりして愚痴をこぼしながら普段の仲良しグループでまとまった。
私は一人で屋上に向かった。
校舎のお気に入りの場所ってお題だと、私の場合図書館か屋上か校庭。
図書館は本が大好きだから居心地が良い。
だけどクラスの派手な人達が図書館に集まってきていて、そこだと描けそうにもない。
校庭は、陸上部の私にとってとても大切な場所。
でも広すぎるし校庭を使う部活の子たちは大体ここだから、被るのは避けたかった。
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くぅた(プロフ) - えのぐさん» ありがとうございます！！！コメントなんて初めてで…感謝、感謝です(泣)最近大野さん可愛すぎて、作者のデレデレを全面に押し出してる感じです(笑)時間が無くてなかなか書けてないんですが、妄想は腐るほどしてるので(笑)出せたら良いなと思ってます！ (2017年4月15日 22時) (
レス) id: 681c7c7d0e (このIDを非表示/違反報告)
えのぐ(プロフ) - 初めまして！えのぐ と申します^^ はぁああ…智くんが可愛すぎて、読みきった後に疲労が…(笑)← それぐらい面白かったし、キュンキュンしました！！！(´･∀･`)(はぁと) これからもマイペースに頑張ってください(^^)b (2017年4月15日 18時) (レス) id: 5465b9f03e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くぅた | 作成日時：2017年2月17日 23時
