君のクスリは俺。【完結】 (ページ42)

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翌朝。いつも通りの一日が始まった。

でもなぜだか落ち着かなくて。たぶん朝のLINE。

相手は紫耀だった。

紫耀今日、話したいことあるんやけど、時間空いとる?

無意識に既読をつけてしまっていたから、スルーするわけにはいかず、

Aわかった。6時に談話室ね。

いつもよりそっけなくなっちゃったけど、まぁいいか。

でも、仕事にいくまでの間に、既読がつくことはなく。

来てくれるのかすらわかんない。話したいことっていうのは大体わかってるけど。

紫耀と元に戻りたいのか、

神宮寺さんとのことがバレなきゃ上手くやってけるもんなのか。

一日中考えてたのに、今の私にはさっぱり分かんなかった。

気づくと窓の外は真っ暗になっていた。

「ヤバッ、６時だ。」

急いで階段をかけおりた。自分で時間を指定したのに…

談話室には、紫耀しかいなかった。

「…っごめん。」

「大丈夫？めっちゃ息切れとるよ？」

「急いで、来たから…」

「ふっ、俺なんかのためにありがと。」

困ったように微笑む紫耀の笑顔が懐かしく感じる。

「屋上。で話したいんやけど。」

「屋上？」

もう１１月末っていうのに。なんでわざわざ寒いところに行くんだろ。

「うん、屋上。」

紫耀はそう言って、ゆっくり歩き出した。