映画 短編 ページ11
Last game 漸く観に行けました〜！
って事で、少し書きたいので…まだ観てない方はネタバレあるので閲覧注意で！
食い入るように見つめていたテレビにはこんな様子が映し出されていた。
「猿にバスケをする資格はねぇよ、ここにいるやつら全員…いいや、この国でバスケごっこしてる奴ら全員今すぐ辞めるか死んでくれ。」
ガムを噛みながらそう答えたJabberwockのリーダー、ナッシュ・ゴールドjr。
Aはその言葉を聞いて拳を震わせた。
「……っ」
「Aちゃん、そんな顔強張らせないんなよ！ほら、真ちゃんも！」
そう宥める和君の顔も無理に取り繕った笑顔だった。
そして逸らした視線の先には真君の震える拳もある。
かつて共に戦った仲間である清志先輩を弄ばれただけでなく、日本中のバスケ選手を馬鹿にされた。この2人が憤らない訳がない、長年真剣にバスケをしてきた2人が。だから私がここで憤怒する訳にはいかない、だってもっと怒りたいであろう人が居るのだから。
「やぁ、久しぶりだねA、緑間。」
「あぁ？遅せぇーよ、お前ら。」
「もぅ待ちくたびれたっスよ〜2人とも！」
「早くお菓子ちょーだい、Aちんー。」
その懐かしい雰囲気に思わず顔がほころぶ。
「ごめんごめん、お待たせー。」
あの屈辱を受けて黙ったままではいられないと集まったキセキの世代。
景虎さんのおかげでリベンジマッチが現実となった今、私たちがやるべきなのはこのチームでの仕上げ。それに少しでも協力してくれと景虎さんにお願いされた。
それからの流れは早かった。選手の控えである日向さん、若松さん、和くんも揃ってマネージャーであるリコさん、さつきちゃんも到着して。
「対Jabeerwock連合チーム Vorpalswords始動だ！」
景虎さんのこの言葉で体育館に緊張感が張り詰めた。
貸切である総合体育館を夜遅くまで使用し、練習を重ねに重ねた一同。
そして試合を明日に控えたとき、事件は起こった。
「おーし、終わりだ！後は本番のみ、絶対勝つぞー！」
その掛け声で練習自体はお開きになったのだが、「火神っち〜、俺と1on1しないっスか？」と涼君は練習を続行する気満々だ。
「あんまり無理しないんだよ？」
「分かってるっスよー！」
やる気みなぎる2人を見ながら私は帝光時代を思い出していた。
大我君の後ろ姿がかつての大君と被る。
いろんな思いが込み上げてきた。
「なんか懐かしくて泣きそう…。」
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作者名：百合 | 作成日時：2017年1月14日 19時
