「なにその物欲しそうな顔」 ページ9
時間は人の都合を考えずに一定に流れていく。
これほど時間が長いと感じたことはない。
「っ、A」
そう私の名前を愛おしそうに呼ぶ元カレ。
私はその彼に手錠と目隠しをされている。
でも靴下は脱がされて足だけの拘束はほどかれる。
そして宝石を触るようにゆっくりとふとももをなぞったり、舐めたりして私の体をもてあそぶ。
「っ」
「あ、A少し感じたの。足だけで」
「っ、がうし」
「強がりなのも相変わらず」
そう言って同じ事を繰り返す。
…変態だ。
「はやく終わればいいとか考えてるだろ」
「…っ、なに」
「終わらせない。ずっと」
「キヨ、ちゅうにくさいよ。なんか…」
「うるせ」
そういって私に覆いかぶせ、顔を近づける。
キヨの呼吸と鼓動が聞こえて私まで鼓動がはやくなる。
そして唇を近づける。
…キス、される！？
そう思ったのだが突然キヨはやめた。
「…っ、やべ。キスはまずいわ。つわはすくんから殺されるわ」
「っ」
「なにその物欲しそうな顔」
「な、にが」
「キスしてほしい、って顔」
「ちがうし…」
「へぇ」
そう言って私を抱きしめ、布団に潜り込む。
「こうするとさ、昔のこと思い出さない」
「…」
「はぁ、だんまりかよ。そこまでされと俺もへこむわ」
私を逃がさないかどうかか真理は分からないが私をさらに強く抱きしめた。
こんなに暖かい人が…こんなことを。
人というのはわからない。
こうして私はいつの間にか眠りについていた。
「レトさん、ごめんけどコイツと二人きりにさせて」→←「ご指名は俺だろ？」
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狐 - お疲れ様でした他の作品もがんばです！ (2016年3月13日 15時) (
レス) id: 0f1be2070d (このIDを非表示/違反報告)
蠍(プロフ) - 狂ってやがる・・・大好きっ! (2016年1月8日 4時) (レス) id: 28f8e5315b (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - 突然のコメント失礼します！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2015年11月28日 21時) (レス) id: 0c8ca8a185 (このIDを非表示/違反報告)
maa - 更新待ってマース！ (2015年10月14日 16時) (レス) id: abce4b256a (このIDを非表示/違反報告)
みみ - 待ってるんですが…(;_;) (2015年10月1日 19時) (レス) id: 8b13a28d97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空想 | 作成日時：2015年4月2日 2時
