【短編雑談】言いたいことも言えないこんな占ツクじゃ

おまえを愛してる(乱寂)(死ネタ、ちょっと残酷) ページ19

「きみは私の事が嫌いなのでしょう」
「あーあ、出た。その『全て分かってますよアピール』何なの?」
長くて艶やかな睫毛、すっと通った鼻筋、厚くはなくとも色気のある唇、そこから発せられる低くて甘い声、そして美しい髪。
いくらこいつが男としても、惚れてしまわない人間がいるものなのか。
「それならそれで構いません。一思いにやればいいものを」
「嫌だよ。お前には苦しんで死んでもらわなくちゃ」

神宮寺寂雷を我が部屋に閉じ込めてから、もう何日経つだろうか。
テリトリーバトルの後、弱っていたこいつに襲いかかった。卑怯?いいじゃん別に。
いっそのこと殺してくれ、と。
口には出さないものの、毎日毎日、奴の目がそれを訴えかけている。いつもボクに憎まれ口を叩く寂雷。

"あのころ"は、ボクらが同じチームだった頃は、あんなに愛し合っていたのに。
解散したらあんな赤の他人たちとチーム組むなんて。お前がそんなに浮気性だったなんて知らなかった。
ボクの方がよっぽどお前にふさわしいのに。
傲慢で、自分を正義と疑わない勝手な、強かな。そんな美しいお前にはボクの方が＿＿＿＿。

だから、この手で殺してやろうとおもった。
あいつは死ぬときでさえ美しかった。最後はどういう風に死にたい、と聞いたらお前は、
楽に死にたいと言った。だから、薬でじわじわと殺してやることにした。
そういえば『薬』という字は、『楽』という字に似ている。

あいつは死んだあとさえ美しかった。まだ生きてるんじゃないかってほどに。
死に際、ボクはそっと聞いてみた＿＿＿＿まだボクのこと愛してる?

「いいや。きみのことなんて大嫌いだ」

＿＿＿＿そう、言うと思った。辺りの時間がすっと止まったような気がして、でもボクの時計はこちこちと人生の針をきざんでゆく。寂雷の秒針はもう進まない。

愛しのあいつは、たった今死んだのです。

ボクがころしたのです。


おまえがぼくをきらいでも、ぼくはおまえをあいしていました。




殺したいなんて思うほどには。またいつか、地獄ででも会いましょう。

【END】

■なにこれ...?■

Deltarune語り→←麻天狼のヒプノシススピーカーやっば!!!!!

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