相談です ページ17
「…………はぁ」
どうにもいたたまれなくて了承してしまったが、
丸め込まれた感も否めない。
これもグルッペン先輩の作戦の内だったのでは
とすら思ってしまう。
いや、でも私はあの時の先輩を信じよう。
「これからどうするかな………」
これから私はどうにかなるんだろうけど心を強く持とう。
一度自分で決断したことは曲げない。
「三枝さん」
ふいに呼ばれて、
声の先を見てみるとロボロ君がいた。
どうやら私は放送室の前を通っていたようだ。
相変わらずロボロ君の声は聞き取りやすいな。
放送部はお昼にラジオ風の番組をしている。
特にロボロ君のゲストを呼ぶトークコーナーが人気だ。
「えっ、えっとな何かな…？」
「ちょっと話せるか？
すまん帰るところやったよな」
「だ、大丈夫だよ」
私も声が吃る癖を直さなきゃな。
言いたいことはあるけどいざ言葉にしようとするとうまくいかない。
放送室にはお菓子や機材が置いてあって、
ここで毎回放送をしているのかと思うと新鮮でドキドキする。
「まあそこに座ってな、お菓子いる？」
ちょっとと言いつつお菓子をすすめるロボロ君。
ロボロ君は誰とでも話せるタイプで私とは正反対だ。
それにとても優しいと思う
大抵のネタには寛容だし怒っているところを見たことがない。
「じゃあこれもらうね…
は、話って何かな？」
「…三枝さん、生徒会に入って大丈夫なん？」
鋭い声が私を貫くようだった。
ロボロ君は私の不安を見透かしていたのだ。
「…えっと…」
「三枝さんそういうタイプやないやろ？
またグルッペンがやらかしたんやないか思ってな」
パキとロボロ君がお煎餅を噛む。
彼の丸く大きい瞳が私をじっと見ている。
「…正直、困惑しています……
でも、自分でもう納得しているので…
ご、ご心配かけて申し訳ないです…！」
ロボロ君は「そっか」と呟く。
そうして小さく頷いて
「ならええわ、俺にできることあったら
いつでも頼ってな
同じクラスのよしみやろ？」
そう言ってニカッと笑った。
一瞬その眩しい笑顔に胸がドキリとした。
(本当に優しいなあ…)
私もロボロ君みたいに人に気が使えて
もっとはっきり喋れるようになりたいな。
「あ、あの…！」
「ん？」
「私、あの、喋るのが苦手で、
だから練習につ、付き合ってくれませんか」
私のお願いにロボロ君はしばらくきょとんとしていた。
しかしまたさっきみたいないたずらっぽくて優しい笑顔で
「ええよ！」
と言った。
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脅威のセラフ - これ、WTの皆様と幼馴染だったら嬉しい！ (2020年7月11日 16時) (
レス) id: 285d3eca52 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 根回ししますのところ、発声が発生になってるっすよ (2019年10月15日 18時) (レス) id: 6405eb1fb4 (このIDを非表示/違反報告)
狂猫 - 名前ありさにしてたんでアリサちゃんとか出たのビビりましたww (2019年9月8日 17時) (レス) id: 7d56b5cd53 (このIDを非表示/違反報告)
きらり(プロフ) - るいさん» コメント、リクエストありがとうございます(^^)実はちょうど書きたかった話なので書かせていただきますね！ (2019年8月25日 0時) (レス) id: caac3973be (このIDを非表示/違反報告)
るい - 主人公のメガネ取った姿を見たいです (2019年8月24日 21時) (レス) id: 4461d627b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらり | 作成日時：2019年8月14日 8時
