【Offesa, pigrizia】~二人の物語~ (ページ11)

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~Eleventh day~ ページ11

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ある日、Aの元へ向かっている途中で男に会った。

誰だ＿？

不審に思い、身を忍ばせる。

すると、ガサッと音がしてしまって、男がこちらを振り向いた。

しまった＿！

「待ってくれ！君が、スクアーロ君かい？」

男はこちらに近づきながら、そう告げた。

「＿誰だぁ？何故俺の名前を知っている？」

「そう警戒しないでくれ。私はA君専属の医者だ。君のことは彼女から聞いているよ。」

両手を前に出し、野蛮なことをする気はさらさらないというような動作をする男。

「＿それで？一体、医者が俺に何の用だ？こんな所で＿待ち伏せてたってことだろ？」

「流石、伊達にマフィアじゃないね。」

男は紳士的に薄く微笑んだ。

「回りくどいのは君も好きではないだろう？だから、単刀直入に言わせてもらうね。」

「もう、二度と彼女とは会わないで欲しい。」

「＿は？」

意味が分からない。

何を言っているのだこいつは。

思わず呆気に取られたが、ハッとすると次第に怒りが込み上げてきた。

ずかずかと男に詰め寄り、胸倉を掴み、怒鳴りつける。

「何言ってやがんだ！？」

「あいつは＿俺が居なきゃずっと孤独のままだ！！」

「自分の生まれた街ですら見たことがない＿」

「それどころか、外に出ただけで感動するようなやつだぞ！？」

「そんなやつにっ！！」

「そんなやつに、会うなだ」

「黙りなさい！！」

シン＿とその場が一気に静まり返る。

スクアーロは男の胸倉から手を離し、男を鋭く睨みつける。

「そんなこと、とっくに分かっている！！」

「私は何年も＿何十年も、彼女を見てきた！！」

「だからこそ、言わせてもらう！！」

再び静かな空気が流れる。

そして、先程とはうって変わり、静かに告げた。

「＿彼女に、これ以上期待を持たせるのはやめてくれ。」

その真剣な表情に、

言葉に、

何も言い返すことが出来なかった。

否、

その正論に、一体何を言い返すと言うのだろうか。

その日からスクアーロは、少女の元を訪れなくなった。