語彙力ないjcの作詞家(笑)記録 (ページ4)

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小さな約束ページ4

あの日交わした
君と僕の一つの約束
君は、覚えていますか…？

僕が祭りで迷子になった時に
君と僕は出会ったんだ
お互い迷子同士で
どちらも頼りなかったけど
何故か酷く安心したんだ

そして僕の親が見つかって
君と離れなくちゃいけなかった
そんな時君と僕は指切りしたよね

｢また会おうね｣

この広い世界で僕達の約束なんて
本当にこれっぽっちな約束だけど
僕は今でも鮮明に覚えているんだ
ねぇ、明日また祭りが始まるよ

奇跡なんて、信じないけど
明日だけ、今だけ。信じてみてもいいですか？

今まで迷子になるのが怖くて
アレ以来行っていなかった祭り
会える気はしていないけど
なんだか急に行く気がでてきた

勿論誰かと行く約束なんてしてないから
一人ぼっちで回ることになるが
もしかしたらまた、会えないかなんて

あの時の長い黒髪
あの時の赤い浴衣
あの時の…

君を、見つけた
昔はダボダボだった様な
浴衣が今ではピッタリになっていて
髪の毛はもっと伸びていて
君も一人で歩いていたんだ

こちらを振り向いたら、君は目を見開き呟いたんだ

｢また会えたね｣

この広い世界で僕達の出会いなんて
本当にこれっぽっちな事だけど
僕は嬉しかったんだ
ねぇ、もう少しで祭りが終わってしまうよ

お願いなんて、意味ないと思うけど
明日だけ、今だけ。してみてもいいですか？

大きな花火が僕達を照らす
まるでそれは別れを表しているようで
僕達は織姫と彦星みたいに、1年に1度、会えるか会えないかの関係だった

だけどその関係が酷く嫌に思えて
また会いたいって
別れたくないって
君の手を離したくなかった

君は、僕の手に小指を絡めた

｢来年も、またここで花火を見よう｣

この広い世界で僕の幸せなんて
誰にも需要はないけれど
僕にとっては生きていることを実感出来て
また、君に会えるんだって

この広い世界で僕達の約束なんて
本当にこれっぽっちな事だけど
僕はこれからも覚え続けるよ
また、来年の今日のために

また、二人で花火を見れるように
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小さい頃の約束を何年も大切にしている男の子と女の子の話