【碧棺左馬刻】惚気話【男主】 (ページ5)

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5話ページ5

初のデートはスイーツ専門店に来た。

男二人で来るような場ではない気もするが、Aがずっと気になっていたので左馬刻は渋々着いてきた。

「なあ、俺様も入んねぇといけねぇのか？」

『勿論だ。一人で入るには勇気がいるからな』

目を輝かせるAを見ると、周りの目を気にする気持ちはなくなってしまう。そんなことを思いながら2人は店に入った。

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか？」

『二人です』

「二名様ですね、ではお席にご案内致します」

女性の店員さんはAの顔に見蕩れていて、MTCのリーダーである左馬刻には目もくれていなかった。そんな様子を見て左馬刻は嫉妬していた。

「A、手ぇ出せや」

『ん、嗚呼』

Aが手を差し出すと、左馬刻はその手を取り指を絡めた。

『綺麗な手だな』

「どこがだよ、お前の方が綺麗だろ」

そんな甘い雰囲気の中、店員さんは気まずそうに席に案内していた。