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「…つーか手離せ、いつまで握ってんだ。お前らと仲良いと思われんだろが」
「あ、すみません。嬉しくてつい…轟くんも失礼しました」
「…おぉ」
「チッ！」
「？」
彼女はあれから幾分か、自分の気持ちを素直に言動で伝えるようになった。
…少し出しすぎなようにも思えるが。
「それで、爆豪くん！お話を聞かせていただけませんか？明日のお昼休みにでも！勿論ご飯奢らせてもらいます！」
「あー…おぉ」
その素直すぎる言動のお陰で、かっちゃんは妙に彼女に対しては穏やかだし、彼女も何かと頭がきれるかっちゃんの考える事はとても興味深いと、今ではすっかり懐いてしまっていた。
ていうか、さっきから二人とも距離が近いと思う。
「！本当ですか？！ありがとうございます！轟くんも明日どうですか？勿論君にもご飯奢らせていただきます！」
「おう。別に構わねぇ」
「わぁあッ…光栄です轟くん！ありがとうございます！」
「お」
だから近いよ！！
なんて思ったところで、伝わるはずもなく。
彼女は爛々と瞳を輝かせて轟くんへ満面の笑みでも向けているのだろう。
…わかるよ轟くん。眩しいよね、その子の眼差し………あれ、もしかしてかっちゃんもコレに絆されたのか？
「オイ！なんでコイツと一緒に飯食うことになってんだ！別の日にしやがれ！」
ガシッと彼女の頭を鷲掴むかっちゃんの目がありえない程に吊り上がる。
ヒーロー科以外の人間なら半泣きも良い所であるが、彼女にとってはそうでも無いらしい。
彼女のその図太い神経を目の当たりにした人は、全員きっと心の中で称賛の声を送ったことだろう。
「デクくんアレ止めんでええの？」
「確かに、女性の頭をあんな風に乱暴に扱うのは頂けないな。しかも緑谷くんの目の前で」
「あはは…まぁ、そうなんだけど…。別に気にならないらしいからね…」
「相変わらず強いなぁ」
「…ああ、実に強かというか…懐の深い女子なんだな…」
「ウン…僕としてはやっぱり、そこが少し心配なんだけどね…」
頭を掴まれたまま、かっちゃんを見上げて何かを話している彼女を僕達は感慨深く見守った。
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絵音(プロフ) - すごい好きです。主人公と 出久くんの本音を言い合うところとかほんのに好きです。素敵な物語を読ませてくれてありがとうございます…ッ！！！ (2019年5月22日 23時) (
レス) id: 740c8210f3 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 凄くあったかい良いお話でした！生きて欲しいと説得？してるところとかもう涙が止まらず泣きながら読みました！素敵なお話を有り難うございます！ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーカ | 作成日時：2019年2月14日 14時
