【d！】クラスの一軍女子の生態解明所【ut】 (ページ5)

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五話ページ5

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朝のホームルームが始まる数分前、一部の人間を除きほとんどの生徒が席についていた。

そう、一部＿＿一軍女子を除き。

「え、それマ！？ちょ～ヤバくない！？」

『ね、ね～…。』

「意外だったわ～。捏島が、まさか鬱島君と仲良かったなんて…。」

どうやら、僕とコネシマの話をしているらしい。

正直、意外というのは何度も言われてきた。
コネシマと僕は、家も隣同士だし小学校からクラスもほとんど同じだった。所謂腐れ縁だ。

僕とコネシマは性格も何もかも真反対だから、意外といわれると否定できない。

「え、どうする？話しかけてみる？」

『え、いや、』

「捏島君とお近づきになれるかもじゃん！！行ってきなよA！」

＿＿なるほど、コイツらは僕をコネシマに近づくために使う気らしい。

僕はノートを開き、ペンを走らせる。

一軍女子は好きな奴と近づくためには人をコケにするらしい。そう書いてやった。

『う、鬱島く～ん…。』

早速話しかけてきた。

コネシマが脈ナシだというのをこっちは知っているんだ、まぁせめてもの慈悲はかけてやろうじゃないか。

「…なに？」

『いや、さっきはごめんね？』

「全然、気にしてないよ。」

『あ、そっか…。そ、そういえば捏島くんと仲いいんだね…。相棒って言ってたし。』

「いや、まぁ…。腐れ縁みたいなもんだから。」

『…。』

「…。」

会話が途切れ、気まずい空気が流れる。

なんだろう、妙に距離があるこの感じ。僕は嫌いだ。

「え、え～！？鬱島君、捏島君のこと相棒って呼んでんの！？ちょ～仲いいじゃん！」

『みなぴ…！そ、そうだね！相棒呼びは相当じゃない！？』

「うん…。昔のノリってやつやね。」

「へ～…。」

「…。」

『…。』

みなぴ＿＿美波さんが助け舟を出してくれたらしいが、三十秒も持たなかった。

また気まずい空気が流れる。もういっそ話しかけてこないでくれ。

「鬱島君、ってさ…。いつごろから捏島と仲いいの？」

「…もう、ずっと昔やね。覚えてへんわ。」

『へ、へ～！すごい、仲良しなんやね！捏島くんのこともめっちゃ知ってる感じ？』

「うん、まぁ。」

『へ～…。』

「…。」

『…。』

きぃちゃん＿＿黄梨さんが会話を続けようと試みていたが、無駄だったようだ。

こいつら会話続けるの下手なのかな。あとでノートに書いておこう。