記録係7【アンナチュラル 】

犯罪者 ページ15

※オリジナル

夕子が、「へっぽこー。ムッツリー」
と、六郎くんをからかっていると

毛「失礼、Aちゃん
ちょっとお時間よろしいでしょうか。」

なんともかしこまった
毛利さんが部屋に入ってきた。

『はい？大丈夫ですよ？』

よいしょっとと、椅子から立ち上がると
系さんが、手を私の手を掴む。

中「警察がAに何の用だ。」

毛「申し訳ありませんが、まだお伝えすることは
できません。」

中「それならAは渡せないな。」

ぎゅううううっと力強く手を握る。
痛い痛い、血が止まる…！

ダレカタスケテ…！
と思い周りを見渡すと向島さんが
みんなに何かメモを渡している。
なに？なに？なんなの！？

神「中堂さん、手を離してください。
公務執行妨害で逮捕されますよ。」

中「は？何言ってるんですか…」

毛「最終手段です。」

最終手段…！？と毛利さんを見ると
「大丈夫だから。」と小さく
口を動かす毛利さん。
周りを見渡すとみんなも小さく頷く。

毛「Aさんにはある事件の重要参考人として
署に来てもらいます。」

『え…？ええええー！！！？
私、誰も殺してないよー！』

毛「ついてきてもらいますよ。Aさん。」

神「中堂さん。Aちゃんの
手を離してください。」

中「…どういうことだ…！？
おい！A…！何が…どうして…」

『よく分かんないけど…
大丈夫だと思う！ちょっと行ってきます！』

毛利さんの「大丈夫」という言葉と
周りのみんなの反応を見て
きっと大丈夫だろうな、
何か訳ありなんだろうな、と思う。

しかし、なんで系さんには
教えてあげないんだろうか…

まさか…！
なんかのドッキリ！？
やだー！系さんにドッキリ仕掛けるなんて！
それも警察巻き込んでー？
なんか、楽しいー！

系さんも焦ってるし
いつネタバレするんだろー？
まあ、ついて行こうじゃないか！

『あの！着替えて、荷物まとめる
お時間は頂けますか？？』

毛「え、ええ、そりゃもちろん。」

そう言って、ロッカールームへ走った。

＿＿＿＿＿

東海林サイド

Aのあのニヤニヤ顔。

夕「A、何か勘違いしてないかしら」

ミ「多分ね…なんでこうも巻き込まれるのかな」

六「とりあえず、安全は守られますよ…ね？」

坂「無事に帰ってきてほしいな…」

神「はあ…まったく…中堂さんが頑固だから
こういうことになるんです…」

確かに。
床にへたり込む中堂さんを見て
全員がため息をつくしかなかった。

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