患者様はNEWS 2 (ページ44)

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貴「失礼します…」

私がそう挨拶をし、中に入ると本を読んでいる

翔太くんがいた。チラッと私の方を見て、また

本に目を落とす。

貴「おはようございます。担当をさせて頂きます。日向Aです。よろしくお願いします」

翔「…(ペコッ)」

貴「翔太くん？私のこと覚えてるかな？」

翔「…」

やっぱりわかんないか…そう思った時だった。

翔「…お姉さん(ボソッ」

貴「ん…？」

翔「僕の事を見つけてくれたお姉さん？」

貴「そうだよ！」

翔「わぁ！お姉さん、ほんとにありがとう！」

貴「ううん、翔太くん、よく頑張ったね(^^」

翔「うん！俺、お姉さん…ううん、Aお姉ちゃんに会えて嬉しい！」

貴「ほんと？良かった！あのね、ほかの看護師さんがね、翔太くんが全然話してくれないって心配してたの。お部屋の人もね」

翔「…ごめんなさい。なんか、怖くって…」

貴「全然いいよ。けど、今度からは他の人ともお話出来るかな？」

翔「うん！もう大丈夫！」

貴「よかった！じゃあ、翔太くんもお熱測ろっか！」

翔「うん！俺、自分の持ってるよ！ヒーローのなんだー！」

貴「わぁ、かっこいいね！じゃあ、ヒーローので測れるかな？」

翔「うん！あ、Aお姉ちゃん！」

貴「どうしたの？」

翔「カーテン開けてほしい！俺、お部屋の人ともお話したい！」

貴「うん、いいよ！じゃあ、開けとくね」

翔「ありがとう！」