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終点で待ってる ページ27







riinu side





「クッ…!」



拳を握る。皮膚から血が出るくらい強く握ってしまった。





"「では、このへんで失礼します。しっかりと"Aちゃん"はお家へ送り届けるので、"幼なじみさん"はご心配なさらずに」"







"「_____油断していると僕がもらっちゃいますからね♪」"






あいつ、生意気な。


俺の計算ミスだった。今日来たばかりだと安心していたが、確かにあいつはAの隣の席だった。



"計算高い男" まさにその言葉が似合う。









_____ブーッブーッ








「_____っ!?」






スマホが震えた。見るとAからLINEが来ていた。







_____"『終点で待ってる』"









"『なんで起こしてくれなかったの…!』"






"「俺も疲れて寝ちゃったの!」"





"『こんな見知らぬ所に来ちゃって、帰れなかったらどうするの…』"





"「帰れるわ!あと1時間経たないと電車来ないけどな」"





"『ん〜!あ、』"





"「ちょ、おい!」"




"『見て見て莉犬!!桜だよ!すごく綺麗』"





大きな桜の木の下で子供のようにはしゃぐ彼女を見た。どうやら落ちてくる桜の花びらを取ろうとしているらしい。






"『莉犬…!』"





"「_____っ!」"




桜の花びらが散る景色のなかでどんな花よりも綺麗に笑う彼女にドキッとした。




おもわず、"Aも綺麗だよ"と言ってしまいそうになった。







彼女が嬉しそうにしているなか、俺はその彼女に見とれていた。









あのときからあそこの"終点"には何回か二人で訪れた。不思議とあの桜の木の下では素直になれた。

単純な恋の気持ち→←とっくの昔に



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胡桃。(プロフ) - alice roseさん» コメントありがとうございます!文の書き方にはとてもこだわっているのでそう言っていただけると嬉しいです。これからもこの作品をよろしくお願いします! (2021年3月16日 17時) (レス) id: f67a1b0d95 (このIDを非表示/違反報告)
alice rose(プロフ) - 文の書き方がとても素敵で大好きですっ!無理せず更新頑張って下さい♪(●´ω`●) (2021年3月16日 8時) (レス) id: b029b97bf5 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃。(プロフ) - 月風さん» コメントありがとうございます。儚く過ぎ去ってしまうような、花のよう。とても素敵な表現をしていただきありがとうございます!私の表現が月風様に伝わっていて良かったです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年3月9日 23時) (レス) id: add3e6f906 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃。(プロフ) - バナナくんが尊い!!さん» コメントありがとうございます。神作だなんてとんでもないです!甘酸っぱい青春、切なさなどを感じていただいてとても嬉しい限りです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年3月9日 23時) (レス) id: add3e6f906 (このIDを非表示/違反報告)
月風 - すてきな作品ですね。儚く過ぎ去ってしまうような…花のようでとてもすてきですこれからも無理せず更新がんばってください! (2021年3月9日 22時) (レス) id: 7d237fbbac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡桃。 | 作成日時:2021年3月1日 0時

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