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とっくの昔に ページ26







夢主 side





「そしたらるぅとがね〜」




お姉さんのお話は尽きないようだ。でも、まだ何も知らない彼の一面を知れて嬉しいと思う自分もいた。






「あら、こんなに話しちゃったわ。ごめんなさいねぇ。つい、女の子とお話すると話が止まらなくなっちゃって……」





『いえ、お姉さんお話とても楽しいですよ』





「あらあら、お姉さんだなんて」





『あはは、』









「そういえばAちゃんは好きな子とかいるの?というか、雨の中一人で歩いていたって言ってたけれど訳ありな感じ?」





るぅとくんと似ていないところはあらゆるところを踏み込んでくるところですね。

お姉さんエスパーですかっていうくらいドンピシャなライン攻めてるから。









「って、私ったら!ごめんなさいね!気にしないで!!」





『幼なじみに拒絶されちゃいました(笑)』





「_____そう」





『何年も片思いし続けていて、彼には気づかれていたみたいです。

"俺といると幸せになれない"って言われました。でも、その幸せは本当に幸せではないのか、そもそも本当の幸せってなんでしょう』









声が震える。初対面の人に私はなんでこんなにペラペラと喋っているの。恥だよ。






「幸せのかたちは私にも分からない。Aちゃんが願っている幸せもあなたの幼なじみくんが願っている幸せもそれぞれのかたちなの。それが唯一無二の幸せってやつなのかもしれないね」





『私はどうすれば彼の特別になれますか、』




『どうすればもっと彼の隣にいられますか、』




『どうすれば、っ、彼の___っ』









白い手が優しく私の手を包み込む。
安心する。温かみがある手だな。




「大丈夫、Aちゃん。彼はあなたのこと何でもないただの幼なじみだなんて思ってないわよ。その証拠にほら、スマホに通知たくさんきてるよ」







『_____っ!』




手元のスマホを手繰り寄せ、ロック画面にうつし出されたたくさんの通知の数々。



どれも莉犬からだった。









「もうとっくに彼の特別になれてるはずよ。大事にされてるのね」





『わたし、っ!』




「うん。いっていいよ。るぅとには言っとくから」









お姉さん言葉を聞くのと同時に足を動かした。

深く丁寧にお辞儀をし、黄瀬家を出た。

終点で待ってる→←黄色の闇をみた



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胡桃。(プロフ) - alice roseさん» コメントありがとうございます!文の書き方にはとてもこだわっているのでそう言っていただけると嬉しいです。これからもこの作品をよろしくお願いします! (2021年3月16日 17時) (レス) id: f67a1b0d95 (このIDを非表示/違反報告)
alice rose(プロフ) - 文の書き方がとても素敵で大好きですっ!無理せず更新頑張って下さい♪(●´ω`●) (2021年3月16日 8時) (レス) id: b029b97bf5 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃。(プロフ) - 月風さん» コメントありがとうございます。儚く過ぎ去ってしまうような、花のよう。とても素敵な表現をしていただきありがとうございます!私の表現が月風様に伝わっていて良かったです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年3月9日 23時) (レス) id: add3e6f906 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃。(プロフ) - バナナくんが尊い!!さん» コメントありがとうございます。神作だなんてとんでもないです!甘酸っぱい青春、切なさなどを感じていただいてとても嬉しい限りです。これからもこの作品をどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年3月9日 23時) (レス) id: add3e6f906 (このIDを非表示/違反報告)
月風 - すてきな作品ですね。儚く過ぎ去ってしまうような…花のようでとてもすてきですこれからも無理せず更新がんばってください! (2021年3月9日 22時) (レス) id: 7d237fbbac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胡桃。 | 作成日時:2021年3月1日 0時

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