◆狼種の少年 ４ ページ32
？「…………。」
『…………。』
強い光を放つ隻眼の蒼に射抜かれて、動けなくなる。ギラギラと、野生の獣めいた強い色を浮かべる蒼。だが、それよりも周囲の目を奪ったのは彼の姿だった。
犬種によく似た耳と、尻尾。よく似てはいるが、……違う。
ﾈｯｿ「まさか……。狼種……！？」
ネッソの呆然とした呟きが響く。
……狼、種？
―――狼種。それはかつてのウェブリンに存在し、今のウェブリンには存在しないはずの種族。呪われた種族として、狼種はこのウェブリンにおいて１０年前に断絶されたはずだ。
私はぼんやりと、どこか遠い世界のおとぎ話のようにして父から聞いた話を思い出す。
*****
ｴﾄﾞｶﾞｰ「いいかい、(人1)。狼種には気を付けるんだよ？ ……まあ、おまえが狼種に出会うことなんて、ないとは思うが……。」
『ねえ、お父様。どうして狼種に気を付けなくてはいけないの？』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「それはね、彼が私たちウェブリンの民を呪っているからだよ。たくさんの人たちが……、狼種に殺されてしまった。」
『どうして、狼種は私たちを呪っているの？』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「狼種は、昔この国を猫種とともに建国……。そうだね、おまえにもわかるように言うと、この国を作ったんだよ。」
『狼種がこの国を作ったのに、どうして私たちを呪ったりするの？ 私、わからないわ。』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「はは、(人1)は知りたがりだね。」
『知りたがるのはいいことだって、お医者様が言っていたわ。私のこと、かしこいって褒めてくれたの！』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「そうかい。それじゃあ(人1)が疲れてしまわない程度に、聞かせてあげよう。」
『うん、お願い。』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「……狼種はね、この国の王様になりたかったんだ。だけど、(人1)の知っている通りこの国の王様は狼種じゃない。」
『うん、私知ってるわ。王様は猫種よ。メヨーヨとオージェも猫種だもの。』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「こらこら、王族の方を名前で呼び捨てになんかしてはいけないよ。」
『呼ばないほうが怒られてしまうわ。それにメヨーヨが、私にそう呼べと言ったのよ。私はメヨーヨのお妃様になるんだから、メヨーヨやオージェのことは名前で呼んでいいって。』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「…………。」
『……？ お父様？』
ｴﾄﾞｶﾞｰ「……そうかい。話を元に戻そうか。」
『う、うん……。』
お父様……、一瞬哀しそうな顔をしてたような。気のせいかな？
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フフカ - はい!まってます今日もご苦労様でした。(^∀^#← (2016年4月13日 5時) (
レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます！ そうです、前とは少し内容を変えて書いてみました！！ よくわかりましたね(^○^) これからも頑張りますので楽しみにしていてください！！！ (2016年4月12日 22時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - こんなに遅くからご苦労様です なんとなく今日も来ちゃいました!似ている小説だけど前とは違うので読んでます前より詳しく書いてあるのでとても分かりやすいです(#°∀°♭ 明日もまってまーす(笑) (2016年4月11日 22時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます！ 頑張ります(^○^) (2016年4月10日 20時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - 分かりましたありがとうございます誰オチにするか決まったら教えてください これからも毎日応援してます!!ガンバﾃﾞｽ (2016年4月10日 19時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒメア | 作成日時：2016年3月9日 20時
