◆初めての外出 2 ページ14
ザラ「ええ、そうなんです。二人に、お願いしたい仕事が出来まして。」
パール「……うー。」
リッチー「はぁい。」
まだまだ遊んでいたかったのか、二人はどこか残念そうにしている。そんな二人の様子に、ザラは柔らかく微笑んだ。
ザラ「お嬢様のお散歩につきあって差し上げてください。―――お庭ですよ。」
パール「……!!」
リッチー「……!!」
ぱあっと二人の表情が一気に明るくなった。
パール「(人1)ちゃん、お外に出られるの!?」
リッチー「(人1)ちゃんとお散歩! (人1)ちゃんとお散歩!」
ザラ「ええ、そうです。ああでも、二人には条件がありますよ。」
パール「なになに? ぼく、なにしたらいいのっ?」
リッチー「リッチーもなんでもするよ! (人1)ちゃんとお散歩したいもん!」
ザラ「二人とも良いお返事ですね。では、二人ともきちんと人型になってください。それが出来たらお庭に出てもいいですよ。」
パール「はーい!」
リッチー「はーい!」
『…………。』
いつ見ても、人と獣の間を自在に行き来する彼らの変身っぷりには目を奪われてしまう。普段なら、犬のままでもいいじゃない、とあまり人型になりたがらない彼らだが、今回ばかりは特別だ。何せ目の前にぶら下げられた御褒美が、普段ならありえないはずの私とのお散歩だ。
パール「ほら! これで問題ないでしょう? (人1)ちゃんとお散歩いってきてもいい?」
リッチー「リッチーもほら! ちゃんと人型になったんだから、問題ないよね!」
……うーん。パールはともかく……。
どこからどう見ても可愛らしい少女のようにしか見えないリッチーには別の意味で問題があるような気がしてならない。どれだけ可愛らしい女の子に見えても、リッチーは立派な男の子なのだ。パールの、弟。
リッチー「どうしたの、(人1)ちゃん? リッチーが可愛くてみとれちゃった?」
『……ふふっ、そうね。今日もリッチーは可愛いわ。』
リッチー「嬉しい! リッチー、(人1)ちゃんにそう言ってもらえるのが一番好きなんだよ。」
……可愛いからいいのかな。
本人も気に入っているようだし、可愛いからこれはこれでいいか……と思ってしまう。
パール「ほら、(人1)ちゃん行こうよ!」
リッチー「うん、(人1)ちゃん行こう!」
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フフカ - はい!まってます今日もご苦労様でした。(^∀^#← (2016年4月13日 5時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます! そうです、前とは少し内容を変えて書いてみました!! よくわかりましたね(^○^) これからも頑張りますので楽しみにしていてください!!! (2016年4月12日 22時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - こんなに遅くからご苦労様です なんとなく今日も来ちゃいました!似ている小説だけど前とは違うので読んでます前より詳しく書いてあるのでとても分かりやすいです(#°∀°♭ 明日もまってまーす(笑) (2016年4月11日 22時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - ありがとうございます! 頑張ります(^○^) (2016年4月10日 20時) (レス) id: 23fff2c30d (このIDを非表示/違反報告)
フフカ - 分かりましたありがとうございます誰オチにするか決まったら教えてください これからも毎日応援してます!!ガンバデス (2016年4月10日 19時) (レス) id: eace5f3fac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒメア | 作成日時:2016年3月9日 20時