入学編 第八話 ページ9
僕達六人(LOOは人って数え方ではない気がする)が下校していると、後ろから、二人の女子生徒が追ってきていた。
「達也、後ろに二人」
「報復ですか、お兄様?」
「いや、敵意は感じない」
「同じく」
追ってきていたのは、一科の女子生徒だった。
「光井ほのかです。さっきはありがとうございました!」
「いや。本当に止めようとしてくれていたんだろう」
「北山雫です。注意だけになったのはお兄さん達のおかげです。ありがとうございました」
「本当に気にしなくて良い。あとお兄さんは止めてくれ。達也で良いから」
「僕も咲夜で良い」
「はい!」
各々自己紹介をして一緒に帰ることになった達也たち。差別意識が強いこの学校では珍しい一科生、二科生入り混じったグループが出来上がった。
魔法師あるあるで盛り上がり、CADとかどうしてる?という話題に移る。
「じゃあ、深雪のCADは、達也さんが調整してるんですか!?」
ほのかが目をキラキラ輝かせている。
「ええ。お兄様に調整して頂くのが一番だから。お兄様がいらっしゃらない時は、咲夜お兄様にやって頂いてるけど」
「少しアレンジしてるだけだよ。深雪は処理能力が高いから、CADのメンテに手が掛からない。其れに、深雪のCADを作ったのは、兄さんだ」
「へぇ〜。二人してCAD調整できるんだ!其れに咲夜君はCADが作れるんだ」
エリカが感心してる。それから、レオ、美月が僕達を褒める。
「なら、咲夜さんのCADも達也さんが?」
「いや、兄さんのは俺じゃ調整出来ない。物が複雑過ぎる」
「まぁ、万能型だしね」
・・・・・・ チーン
あれ、なんか、変なこと言った?
「万能型!?万能型ってあの万能型のこと」
エリカが詰め寄ってくる。
「LOO助けて」
『LOO』
LOOがエリカを止めてくれた。
「助かった〜」
「あっ、ごめん。咲夜君」
「いや、良いよ。対処できなかったこっちの落ち度だよ」
「でも、万能型って、よく手に入れたね」
「私でも、持ってない」
あら?北山家が買えてないってマジ?
「これはオフレコだが、兄さんは『アリんーんー「うん。達也?ちょと黙ろうね。良い子だから」」
「何で止めたの咲夜君」
『其レハ、ゴ主人様ガ万能型ヲ作ッタ『アリス』ダカラ』
「「「「「え、咲夜君が『アリス』!?」」」」」
終わった。全て、終わった。うん。
「LOO。なんで言ったんだ」
『LOO LOO LOO』
「何でこんな時にLOO以外喋るんだよ」
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作者名:*0608 | 作成日時:2021年11月21日 21時