"ばじけいすけ"【場地圭介】 (ページ30)

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ねえ、場地くん。

「ッ……ぁあ……っ…！」

泣かないでよ。

安心できないじゃん。

こんな状態を千冬に任せらんないじゃん。

元々千冬に全部は任せたくなかったけどさ。

「あんなこと…っ言われたクセに…何で、嫁なんて言えんだよ……クソッ！！」

昔言ったじゃん。

何があっても私の中の一番は場地くんだって。

場地くんの笑った顔が可愛くて、カッコよくて、綺麗で、好きなんだよ。

だからほら、千冬とペヤング半分コして笑ってて。

ねえ、

「A……ッ！！！」

そんな苦しそうに私の名前を呼ばないで。

ごめん…ごめんね場地くん。

でもいつか絶対にまた会えるから。

それまで死ぬ気で生きて、勉強して、千冬とお互い守り合って。

場地くんがその役目を終えた時、迎えに行くよ。

今度こそ、仲直りしよう。

ずっと見守ってるから。

(だからお願い、もう泣かないで)

触れもできない手を伸ばし、彼を哀しく抱きしめた。